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創傷治癒よくある質問
- 肥厚性瘢痕
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- Q1 相談者 ニックネーム:YU 患者様(相談対象者) 年齢:20代後半 性別:男性
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ニキビが肥厚性瘢痕となり、形成外科で診察をしてもらいましたが、様子をみてくださいとのことでした。自宅でできるケアがあれば教えてほしいです。
- A1 回答者:脇坂長興 (創傷治癒センター理事)
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整容に関するご相談は、詳細な情報が無ければ具体的な治療法の提案が出来ません。
おかかりになった「形成外科」で「様子をみてください」と言われたようですが、何もできることは無いということなのか、何もしなくても目立たなくなるということなのか、何もしない方が目立たなくなるということなのか、ご確認なさってください。
一般的に、瘢痕として治癒してから3か月程度の期間は、外力の影響を受けて肥厚する傾向があります。
6か月に向けて赤みが治まり軟らかくなって、その後も時間をかけて白く平らな成熟瘢痕が形成されます。
シリコンジェルシートを貼っておくだけでも有効ですが、再度診ていただいて「肥厚性瘢痕」の診断をご確認いただき、「自宅でできるケア」をお尋ねになった方がよいと考えます。
- Q2 相談者 ニックネーム:たかちゃん 患者様(相談対象者) 年齢:40代前半 性別:男性
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肥厚性瘢痕まではいかない瘢痕の盛り上がりに悩んでいます。
4mmの幅広い陥凹瘢痕を上皮側から薄く剥離し作ったスペースに注入していた為、一緒に剥離された周囲の真皮内に流れてしこりができていました。そのしこりは壊死して被膜ができ後に破れてしまい、真皮中層くらいで瘢痕化をきたし局所的に浅く膨らんでいると形成外科で診断を受けています。瘢痕化が始まって五か月で赤みもまだ残っていますが、もう大きな変化はないだろうとも言われてます。産毛も残っていて表皮は健在な為、レーザーをすると表皮が消失して瘢痕が表面に出てくるとの事でケナコルト以外の治療法がなく困っています。
ある医院で瘢痕治療でたんぱく質分解酵素であるプロテアーゼという薬剤注射を勧められました。一部の医師には皮膚が溶けると言われましたが、提案した医師は瘢痕組織を選択的に分解するので安全だと言っています。研究が進んでいる段階なのかもしれませんが、瘢痕を安全に分解させる事などできるのでしょうか?
デュピュイトラン拘縮で使われていたコラゲナーゼ酵素と一緒のもので原理も同じなのでしょうか?またフラクショナルや炭酸ガスレーザーとは違う原理の、プラズマネオジェンPSR又はevoというプラズマ治療が瘢痕の軟化と平坦化に効果があると見ました。
真皮の深い位置に届ける為に強いエネルギーで照射すると表皮の皮むけが起こるが、レーザーほど侵襲がなく表皮部分を残したまま内部の瘢痕の再構築が期待できるのではないかと考えています。
もし知見があれば原理的に改善が見込めるか教えて頂けませんか?
- A2 回答者:脇坂長興 (創傷治癒センター理事)
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「陥凹瘢痕を上皮側から薄く剥離し作ったスペースに注入していた」フィラー(充填剤)がヒアルロン酸のように吸収されるものではないため、「真皮中層くらい」の組織に浸潤して皮膚が「浅く膨らん」だ形のまま残ったということならば、浸潤した組織ごと切除する瘢痕形成術しか方法はありません。
「瘢痕組織を選択的に分解する」する「プロテアーゼ」についての情報は持ち合わせていませんが、一般的にコラーゲンを分解するコラゲナーゼなどの「プロテアーゼ」を表皮直下の浅い真皮層に存在する瘢痕に注入する際は「皮膚が溶け」て表皮裂傷が生じるリスクが伴います。
「フラクショナル」レーザーでも「プラズマ」治療でも、異物(吸収されないフィラー)が存在する条件下で瘢痕へ照射して、期待通りの瘢痕組織の再構築がなされるかは判りません。
ご自身で治療法を検索することもよいのですが、先ずは信頼できる形成外科あるいは美容外科・美容皮膚科の主治医を探して、主治医とともに治療方針・治療計画を検討する必要があるでしょう。
- Q3 相談者 ニックネーム:ぽん 患者様(相談対象者) 年齢:20代後半 性別:男性
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肥厚性瘢痕の自宅など個人での有効なケア方法はありますか?
- A3 回答者:脇坂長興 (創傷治癒センター理事)
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シリコンジェルシート貼付、ヘパリン類似物質軟膏の塗布、ステロイド含有テープ貼付は自宅で可能でしょう。
肥厚性瘢痕の診断をしてもらい、具体的な治療法を指導して貰うため形成外科を受診してください。
- Q4 相談者 ニックネーム:や 患者様(相談対象者) 年齢:無記入 性別:10歳未満
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盛り上がりが小さいひこうせいはんこんはケナコルトは打てないんでしょうか?
- A4 回答者:脇坂長興 (創傷治癒センター理事)
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ケナコルト-A(トリアムシノロンアセトニド水性懸濁注射液)(合成副腎皮質ホルモン剤)の注射は、大きさにかかわらず肥厚性瘢痕の治療として有効です。
注射をする際には、瘢痕外に薬剤を漏らさないようにする必要があります。
小さい肥厚性瘢痕なら、注射は1~2回でよいかもしれませんし、ステロイドテープだけで十分効果があるかもしれません。
小児期にはステロイド注射は避けることが少なくありません。
形成外科を受診してご相談なさってください。
- Q5 相談者 ニックネーム:H 患者様(相談対象者) 年齢:10代後半 性別:男性
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肥厚性瘢痕が複数あり平にしたいばあいどんな治療をおすすめしますか?また柴苓湯には平にする効果はあるんですか?
ますか?
- A5 回答者:脇坂長興 (創傷治癒センター理事)
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柴苓湯には、炎症を抑え赤みや痛みを鎮める作用、肥厚性瘢痕が大きくなるのを抑える作用があるとされます。
柴苓湯の服用で肥厚性瘢痕の高さが0.5~1mm程度減少したとの研究レポートもありますが、研究内容の詳細は明確ではありません。
柴苓湯を長期的に服用や外用することで、赤みや痒みがある肥厚性瘢痕の症状を抑える効果が期待できますが、より良い効果を望むなら柴苓湯単独でなく他の治療と併用すべきでしょう。
申し訳ありませんが、頂いたメールだけでは、肥厚性瘢痕の性状・部位・大きさなど情報量が少ないため、具体的なアドバイスが出来ません。
お手数ですが、ご質問の際には出来るだけ詳細な情報を提供してください。
形成外科を受診してご相談なさってください。
- Q6 相談者 ニックネーム:ゆうま 患者様(相談対象者) 年齢:20代前半 性別:男性
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手術痕のもりあがりと赤みが一年経っても消えない
- A6 回答者:脇坂長興 (創傷治癒センター理事)
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肥厚性瘢痕です。
数年から数十年の経過で徐々に「もりあがりと赤み」が軽減することが多いのですが、内服薬、外用薬、レーザー、手術などを組み合わせて積極的に治療をすることも可能です。
複数の形成外科を受診して、ご相談なさってください。
- Q7 相談者 ニックネーム:アイス 患者様(相談対象者) 年齢:10歳未満 性別:女性
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5才の娘 三ヶ月前 脳神経外科で脊髄係留解除の手術をしました。その傷跡が、術後1ヶ月くらいからずっと 赤く盛り上がっています。術後は3Mテープを貼っていただけで、赤く盛り上がっていましたが、脳外科の先生に異常ないと言われてそのまま過ごしてしまいました。先週、あまりにずっと赤く盛り上がっているので、手術を受けた病院を受診し、そこの皮膚科の先生が見てくださり、肥厚性瘢痕か ケロイドとの診断で、その時からドレニゾンテープを貼っています。ですが、一度、形成外科も受診して、よりよい治療法があるか等を聞きたいと思っています。(手術を受けた病院の形成外科には すでに皮膚科にかかっているので 受診不可とのことでした)
教えていただきたいのですが、娘の場合、普通の形成外科を受診するのでもよいでしょうか、それとも 子どもに詳しい形成外科を探してかかった方がいいのでしょうか?
また、肥厚性瘢痕かケロイドか どちらの可能性が高いかを診断できるのは、一般的に術後どのくらいなのでしょうか?
- A7 回答者:脇坂長興 (創傷治癒センター理事)
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肥厚性瘢痕は幅広くなった手術痕が赤みを帯びて盛り上がります。
ケロイドは手術痕を基に手術痕の範囲を超えて正常な皮膚の領域に広がり盛り上がります。
「手術」痕の部位にも依りますが、「5才の娘」さんならば成長期のため、瘢痕を引っ張る方向に緊張がかかり、赤みの強い盛り上がった肥厚性瘢痕になり易いものです。
また「娘」さんが「5才」ならば、通常ならばこれまでに多少の外傷を負ったことくらいはあるはずで、それが「ケロイド」になっていないのでしょうから、ご相談の「脊髄係留」の手術痕だけが「ケロイド」になるとは考えにくいものです。
毎日術後瘢痕の経過を見てているご家族が、「傷跡が、術後1ヶ月くらいからずっと 赤く盛り上がっています」と表現し、「脳外科の先生」が「異常ない」と仰っているのですから、おそらく「ケロイド」ではなく「肥厚性瘢痕」で間違いないと考えます。
おかかりになった「皮膚科の先生」は、ご家族が心配なさっているからこそ、「ケロイド」の成長過程である可能性を完全に否定することは出来ないという意味で、診断を確定させずに「肥厚性瘢痕かケロイド」と表現なさったのではないでしょうか。
肥厚性瘢痕ならば、一般的に術後3か月までは赤く硬く盛り上がる傾向があり、6か月に向けて赤みも硬さも盛り上がりも軽減して、それ以降も徐々にそれらの症状が消褪します。
子供の診療に慣れている形成外科医はいるでしょうが、「普通の形成外科」と「子どもに詳しい形成外科」という明確な区分けないので、「皮膚科」でも「形成外科」でも構わないので、ご家族が信頼できると感じた医師を主治医として経過を診て貰い、「娘」さんの成長に合わせて適時、適当なアドバイスと治療を提案してもらうことが必要でしょう。
指示された治療や処置をするだけでなく、どんな治療があるか、いつ治療するのがよいか、治療内容、治療のメリット・デメリットなどを含め、提案された治療法を全て理解し、主治医と決めた医師とよく相談し、今後の治療方針を検討してください。
- Q8 相談者 ニックネーム:小名子 患者様(相談対象者) 年齢:20代後半 性別:女性
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半年程前、飼い猫の爪が当たってしまい、跡が残りました。今までも引っかかれたりして跡が残っているので気にしていませんでした。
でも最近になって傷跡が硬くなりプクッとして、触るとしこりの様な塊になっています。
触ると痛みがあります。触らなければ全く痛みがありません。
その傷跡は広がっている感じがします。痛くなかった時より大きくなってます。
何かよく分からず様子を見ているのですが、どうしても気になって…
- A8 回答者:脇坂長興 (創傷治癒センター理事)
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身体のどの部位か明確ではないので推測しにくいのですが、「半年程前」の受傷で「傷跡が硬くなりプクッとして、触るとしこりの様な塊になって」「触ると痛み」があり「傷跡」は「大きくなって」いるならば、肥厚性瘢痕かケロイドの可能性があります。
また、猫に引っかかれて発症する病気としてバルトネラ感染症(猫ひっかき病)があります。猫ひっかき病の場合、引っかかれて2週間ほどして受傷部の発赤や疼痛を伴う膿疱が出現することが多いのですが、受傷後2か月以上経過してからリンパ節が腫れ、「触らなければ全く痛みが」なく「触ると痛み」を感じることもあります。
形成外科を受診して相談してください。
- Q9 相談者 ニックネーム:DA 患者様(相談対象者) 年齢:20相後半 性別:男性
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2016年8月、亀頭の先端より少し右側にできている5mmのほくろをメスで削り取ってもらいました。
別の皮膚科、取ってもらったクリニックにてダーモスコピー検査済みです。
取ったほくろも病理検査で問題ありませんでした。
ちなみに、ほくろ自体は何年前にできたかは覚えてないです。
そして2018年1月現在、一年以上経ちましたが肥厚性瘢痕として赤く盛り上がっています。
以前の2箇所にもう一度行き、肥厚性瘢痕と診断はされました。
いくつかお聞きします。
この肥厚性瘢痕はガン化することはありますか。これは何年くらいで平坦になっていきますか。
今、尿の勢い低下や排尿が細くなったりしていますが、瘢痕との関係は考えられますか。
色々長くなりすみませんが、どうぞよろしくお願いします。
- A9 回答者:脇坂長興 (創傷治癒センター理事)
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ご相談の「肥厚性瘢痕」の「ガン化」の可能性は、極めて低いでしょう。
「瘢痕」が尿道口を塞いでいるのでなければ、「尿の勢い低下や排尿が細くなったりして」いるのは別な原因と考えられます。
粘膜面の肥厚性瘢痕は多いものではないので、気になるならセカンドオピニオンと治療をご検討になってはいかがでしょう。
- Q10 相談者 ニックネーム:知恵袋 患者様(相談対象者) 年齢:30代後半 性別:女性
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瘢痕または、ケロイドにコラゲナーゼ軟膏を塗った場合効果はありますでしょうか?
ケナコルト注射をしてコラゲナーゼ軟膏を塗って圧迫を考えていますが、問題ないでしょうか。
なかなか情報がありませんのでご相談させて頂きました。
コラゲナーゼ注射は皮膚科でして頂けるのでしょうか?
また、コラゲナーゼ軟膏は日本でも販売されてますでしょうか。
- A10 回答者:脇坂長興 (創傷治癒センター理事)
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申し訳ありませんが、「コラゲナーゼ軟膏」の使用経験はありません。
日本で臨床用のコラゲナーゼ製品は、知る限りでは認可・処方・販売いずれもされていないはずです。
生体に使用する製品として「コラゲナーゼ軟膏」があったとしても、その「コラゲナーゼ軟膏」に生体の構造を支える細胞外マトリックスを分解するほどの効力があれば生体が壊されることになるので、一般論として、「ケロイドにコラゲナーゼ軟膏を塗った場合」の「効果」は期待できないということになるでしょう。
「ケナコルト注射は皮膚科でして」貰えます。
診察をしなければ瘢痕の状態が判らないので、具体的なアドバイスが出来ません。
「情報」の正確性を未確認のまま治療法をお悩みになるより、信頼できるとお考えになる皮膚科や形成外科を複数受診して治療法を提案していただき、それぞれの治療法のメリット・デメリットを検討したうえで治療方針を検討・決定なさってはいかがでしょう。
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