傷の悩み 無料相談

創傷治癒よくある質問

  1. 海外でのけが・治療
Q1 相談者 ニックネーム:Jalan 患者様(相談対象者) 年齢:40代前半 性別:女性

旅行先のオーストラリアにて、自転車でこけてしまいました。
鼻下を酷く擦りむき、赤黒く凹んでいる箇所と擦って皮膚がない箇所があります。
負傷した当日に、現地のナーシングセンターで処置したのですが、顔の傷で気になる為、本日マレーシア(クアラルンプール)の形成外科を受診しました。
ドクターからは、傷をまず治してから、跡について考えるといわれ、軟膏(Murozin. Mupicocin2%)を毎日2回洗顔後傷口が乾いたら塗るように言われました。(テープなどは貼ってはいけないと言われました)
こちらのサイトで色々読ませて頂きましたら、鼻下はテープで固定した方がいいということ、また以前別の怪我で日本では傷痕が残らないように3Mマイクロポアテープを貼るように指示された記憶があります。(誤解でしたら申し訳ありません)
傷跡がなるべく残らないように、できることは全てやりたいと思っています。

A1 回答者:脇坂長興 (創傷治癒センター理事)
申し訳ありませんが、診察をしなければ外傷に関する具体的なアドバイスが出来ないことをご了承いただいたうえでお読みください。
一般的に、外傷の治療は、創内の肉芽形成と上皮化完了を早め、瘢痕を残りにくくするために、湿潤療法が有利です。
消毒薬ではなくペットボトルの水道水を、注射器のシリンジやスポイトに入れて、適度に勢いのある流水で創を洗浄します。
シャワーの流水で創洗浄した後、ペットボトルの水で洗ってもよいでしょう。
洗浄後に消毒は必要ないので、湿潤療法専用の創傷被覆材を貼ってください。
湿潤療法専用の創傷被覆材が無ければ、創面の乾燥を防ぐためワセリン基剤の軟膏をたっぷり塗ってキズ用絆創膏などでカバーします。
湿潤療法は、感染の可能性の低いときに選択する治療法です。
クアラルンプールの形成外科担当医は、創状態を診て判断したのは勿論でしょうが、日本人であること、洗顔で使う水も含めた衛生環境、治療期間、治療費用などを総合的に検討して治療方針を提案し具体的な処置法を指示したのでしょうから、指示通りに治療したほうがよいかもしれません。
マレーシアの形成外科は30年以上の歴史がありますし、様々な肌質の治療を経験しているはずです。
形成外科は、外傷の治療をするだけでなく、治療の初期から瘢痕が目立たなくなるように将来的な整容面まで含めて治療方針を模索しています。
担当医を信頼して、担当医と一緒に検討して、治療方針を決定していただくことをお勧めします。
Q2 相談者 ニックネーム:YN 患者様(相談対象者) 年齢:10歳未満 性別:男性

2歳4ヶ月の息子の怪我について相談させていただきたく、お願い申し上げます。

オーストラリアに住んでおり、約2ヶ月前に家具にこめかみを強打し深い傷を負いました。すぐに救急車を呼び、翌日に形成外科医により縫合処置をしました。
9日後に再受診したところ、6-0の吸収糸で縫合処置をしたため抜糸は不用とのことでした。処置から約3週間後に表皮の吸収糸が取れましたが、傷跡に加え糸の跡が残ってしまいました。

縫合糸の跡は成長とともに薄くなりますでしょうか?良い治療法があればご教示いただきたく存じます。

縫合処置10日後からアトファインによるテーピングとUVカットフィルムによる遮光を開始しました。アトファインが肌に合わなかったため、縫合処置18日後からはシリコンジェルシートとUVカットフィルムによる遮光に切り替えました。またお風呂上がりにエンビロンクリーム01を毎日塗っています。
傷口が表情により大きく凹むため、受傷から3ヶ月経過したらマッサージを開始する予定です。

なお、オーストラリアは紫外線がとても強く乾燥もひどいので、シリコンジェルシートとUVカットフィルムは1年間継続を予定しております。

現時点での対応に間違いがありましたら、是非教えてください。

傷跡が全く消えないことは承知しております。また、傷跡治療は本人の意思を尊重し、本人の意思で治療したいと思った時に適切な治療を受けさせてあげたいと考えています。その時が来たら、迅速に対応してあげたいと思い相談に至りました。何卒宜しくお願い申し上げます。

A2 回答者:脇坂長興 (創傷治癒センター理事)
瘢痕の圧迫・安静・保湿・肥厚性瘢痕予防のために「シリコンジェルシート」は有効です。
紫外線対策は受傷後6ヶ月までの炎症後色素沈着の予防にはなりますが、数年以上経過した瘢痕を比較すると受傷直後から紫外線対策をした場合としなかった場合の明らかな差はありません。
「傷口が表情により大きく凹む」とすれば、皮下組織の断裂か皮下の癒着があるのでしょう。
「3ヶ月経過」して、しこりになっていれば、しこりをほぐす「マッサージを開始」してもよいでしょう。

開放創は皮膚の隙間を線維細胞の豊富な組織が埋めて瘢痕が形成されます。
開放創を縫合するのは隙間を埋めるためですので、表皮の縫合より皮下の縫合で創縁を寄せることが重要です。
表皮は左右の創縁に段差が無ければテープで留めておくだけでも十分なのです。
皮下縫合で創縁を寄せることなく表皮を縫合すると、局所の浮腫も相まって、縫合糸の緊張が強くなりがちで、表皮に縫合糸が食い込んで縫合糸痕が残ります。
「2歳4ヶ月」の子供の抜糸はお子さんを抑えつけるか全身麻酔をかけるかが必要になることが少なくないため吸収糸を使って縫合したのでしょうが、吸収糸であっても4~7日程度で抜糸したほうがよかったのかもしれません。
AsianとCaucasianでは真皮・表皮の構造が異なり、瘢痕の残りやすさも異なるため、外傷や瘢痕の治療は、同じ系譜のドクターに治療してもらうことをお勧めします。
Q3 相談者 ニックネーム:KT 患者様(相談対象者) 年齢:10歳未満 性別:男性

2歳の息子が、走って転倒した先にあった机の角に頭をぶつけ、眉毛の上部分を横方向にパックリ切りました。受傷後すぐに緊急で対応いただき3針縫い(受傷後1時間程で縫合完了)、5日後に別の皮膚科で抜糸しました。お医者さまからは、紫外線に注意するよう言われ、家にあるマイクロポアテープを貼っていました(週に1回程で交換)。受傷から1ヶ月経ち、お医者さまからはケロイドもほぼ心配なく、引き続き紫外線に注意するよう言われています。
そこで今後のケアについてご相談です。
紫外線対策と瘢痕固定のため、引き続きマイクロポアテープを貼った方が良いのではないかと思っているものの、受傷部位が眉毛の上部分のため、貼り替えの度に少しずつ眉毛が抜けてしまうのを心配しております(今は横方向の傷に対して縦に2本、さらに剝がれないように横1本テープを貼っています)。マイクロポアテープは中止し、受傷部位に日焼け止めを塗るだけのケアでも十分なのでしょうか。また、お医者さまが言っていたのですが、オロナインのような軟膏を塗ることも効果的なのでしょうか。現在海外に住んでいるのですが、以前日本で額を切るけがをした際には、日本の形成外科の指導でマイクロポアテープを6ヶ月貼り続けていました。今回は受傷部位が眉毛にかかっているためご相談させていただきたいです。

A3 回答者:脇坂長興 (創傷治癒センター理事)
外傷などの瘢痕を幅広くする方向に力が加わると、幅の広い盛り上がった肥厚性瘢痕になってしまいます。
瘢痕と瘢痕周囲の表皮の局所安静を図るため、肥厚性瘢痕が生じやすい3か月程度の期間「マイクロポアテープ」など伸びない紙絆創膏を貼ります。
「眉毛の上部分」の瘢痕ならほとんど外力はかからないでしょうから、「眉毛にかかっている」ため「眉毛が抜けてしまうのを心配」するくらいなら、「マイクロポアテープは中止し、受傷部位に日焼け止めを塗るだけのケアでも十分」です。
外出時は「日焼け止め」を使って「紫外線に注意」し、在宅時は保湿剤を使ってください。
Q4 相談者 ニックネーム:Aima 患者様(相談対象者) 年齢:70代後半 性別:女性

6週間ほど前、左額を強く打ち、目の辺りの内出血と小さな切傷は数週間で治ったのですが、傷口辺りのたんこぶが小さくはなってきたものの、周辺の痛みがまだ治りません。かかりつけのホームドクターは、最初冷やして待つ事を勧め、今は数ヶ月時間がかかっても、自然に治るとの事。我慢出来ない時は痛み止め薬をと、言われました。我慢出来ない程では無いけれど、毎日つい手を当てる痛さが、あまりにも長いので、このまま我慢するだけで治るのか、病院で診てもらった方が良いのか、教えて下さい。

A4 回答者:脇坂長興 (創傷治癒センター理事)
頂いた情報だけでは、外傷の部位、痛みの性状、痛みが生じる誘因など詳細が判りません。
実際の診察で得られる多くの情報をもとに診断している「かかりつけのホームドクター」の言葉が正しいことを前提に、以下を参考にしてください。
「額を強く打」った痛みは、受傷後2週から8週ほど続くことも少なくありません。
痛みが少しずつでも軽減しているなら、「かかりつけのホームドクター」の仰る通り「数ヶ月時間がかかっても、自然に治」るのが通常です。
また、可能性は大きくないと考えますが、「傷口辺りのたんこぶ」が三叉神経第1枝を刺激して三叉神経痛を起こしているかもしれません。
三叉神経痛ならば「傷口辺りのたんこぶ」を押すとピリピリした痛みが生じるでしょうし、受傷後から痛みの軽減はありません。
時間の経過で痛みの軽減があれば、様子を見ていただいてよいでしょうが、上皮化後から痛みの程度が数週間変わらないなら形成外科などを受診なさってください。
Q5 相談者 ニックネーム:ぷっちまま 患者様(相談対象者) 年齢:10歳未満 性別:男性

2歳の男の子で、夜中ベットから転落し角にあたって目と目の間を1センチ弱切りました。
現在、中国に住んでいるため、(日本に帰国する予定は2年後)至急タクシーで地元の病院に行き耳鼻科にて消毒処置し二針縫合しました。受傷後、一週間後に抜糸をし、その後はシリコンシートとダーマティックスのシリコンジェルと成長因子のスプレーを処方され、湿布してあります。夜寝る時には、シリコンシートを剥がしてしまうので、シリコンジェルを塗り、日中はシリコンシートを貼っています。またマイクロポアテープも処方されました。
現在、受傷後2週間経ちましたが、傷跡は赤い線になっており、落ち着いて見えますが、やや凹んでいるようで、成長因子スプレーを湿布するように指示されております。質問は以下の5点です。
①目と目の間の傷跡はどのように一般的に伸びますか?(圧力がかかるか?)その点を考慮して、シリコンシートとジェルで圧迫治療すべきか、もしくは傷跡を幅広くさせないためにマイクロポアテープを直接貼るべきか。
②シリコンシートとシリコンジェルはどちらを優先させるべきか効果として高いほうはどちらか?
③目と目の間の瘢痕で、鼻柱が今後成長していくにつれて、瘢痕にどのような影響があるのか?
④おそらく、打って切った傷なので、少し目立つ瘢痕が出来ると覚悟しているのですが、瘢痕形成術をするとしたら、鼻柱付近の瘢痕のため、手術を受ける年齢など考慮することあるか?
⑤幹部をマッサージしたほうがよいか? 
中国での通院で毎回質問はして解決してはいますが、日本での治療の一般的な見解や治療方法も知りたいのでご回答頂きたいです。

A5 回答者:脇坂長興 (創傷治癒センター理事)
① ほとんど張力はかかりません。
② 保湿と安静の効果は同等でしょうが、圧迫に関してはシリコンジェルシートの方が有用と考えます。
③ 瘢痕の向きにも依りますが、影響を与えることはないでしょう。
④ 割創のためやや瘢痕は残りやすい傾向はありますが、2歳の眉間部の1cmの割創ならば成長に伴いほとんど目立たなくなるのが一般的です。
瘢痕形成術はご本人が希望すればいつでも可能です。
⑤ 受傷後3か月までは硬くなり6か月に向けて徐々に硬さは軽減し、その後も徐々に気にならなくなっていくでしょう、
通常ならばマッサージが必要になる部位ではありません。
Q6 相談者 ニックネーム:アメリカ在住 患者様(相談対象者) 年齢:10歳未満 性別:男性

6歳の息子が自転車で転倒し、約1センチ程、縦に眉間をパックリと切ってしまい、ERで4針縫い、一週間後の本日、抜糸をしました。
抜糸直後の症状は問題はない様で、かかりつけの小児科の担当医には「あと2日抗生物質を塗ったら、なるべく乾かして、あとはアロエを塗って、外に出るときは日焼け止めを」との指導がありました。
私はドクターに「傷跡が心配で、残したくないのでアドバイスを」と伝えたのですが、アロエも、「どの種類のアロエでも大丈夫!」と曖昧ですし、日本のサイトでは「傷跡を残さない為に保湿する」と伝え、ヒルドイドやプロペトの話をしましたが、「知らないわ、やりすぎよ、アロエで大丈夫」と却下されました。(傷口を見ての判断ならば嬉しいのですがそうではないと思います)
今の時点では近くに形成外科が見つけられず、(美容関係はありましたが)、日本の医師もいらっしゃいませんので、どうにか自分自身で傷跡を消す努力をしようと、色々調べているのですが、たくさんの情報に惑わされているのが現状です。
◎抜糸後は細いテープ等で固定したほうが、より、くっつくのでしょうか?
◎また、その際はプロペト、ヒルロイド、Bioil等、どれかを塗った方がいいのでしょうか?

A6 回答者:脇坂長興 (創傷治癒センター理事)
先ずは一般論からご理解ください。
外傷が治癒した場合、長期経過のうちに瘢痕が極めて目立たなくなることはあっても、瘢痕が全く無くなることはありません。
また、打撲による割創は創縁に挫滅があるため、鋭利な刃物による切創に比べ、瘢痕が残りやすいと言えます。
縫合処置は、創縁を合わせて閉鎖し創縁の癒着を待ちますが、創縁の隙間には必ず繊維組織などで構成される瘢痕が形成されます。
創が癒着閉鎖した後も3か月程度は、瘢痕を開く方向に外力が加わると線維組織が増殖し、瘢痕が幅広いものになってしまいます。
幅広くなった瘢痕は、赤みを帯び、盛り上がり、硬くなり、肥厚性瘢痕を形成することがありますが、6か月に向けて症状は落ち着き、その後も徐々に軟らかくなって数年~数十年の時間をかけて白色の目立ちにくい成熟瘢痕になります。
ご相談の「6歳」の「息子」さんの場合、「眉間」の割創を縫合して「一週間」後に抜糸したなら、もう「抗生物質」の外用剤は必要ありません。
「眉間」ならば瘢痕を開く方向に外力がかかることもないでしょうから、「テープ等で固定」は紫外線対策としての意味合いが主となるので、「日焼け止め」を使用するだけでも十分でしょう。
痒みや引き攣れの症状が無ければ、保湿の有無で瘢痕の長期経過の様相が変わることはありません。
Q7 相談者 ニックネーム:やまみ 患者様(相談対象者) 年齢:10歳未満 性別:男性

アメリカ在住です。4歳になる息子がテーブルに顔をぶつけ頬を切りました。救急に連れて行った所幸い縫わずにすみ、SkinGlueというボンドのようなもので傷をカバーしましたが、傷跡になるのがとても不安です。やはりこういう傷は跡になってしまうのでしょうか… 。ボンドがとれるまでクリーム等はつけないようにと指示を受けただけです。いつ頃からどのようなクリームをつけたらいいでしょうか。

A7 回答者:脇坂長興 (創傷治癒センター理事)
割創を受傷機転が「テーブルに顔をぶつけ」たということで、創縁に挫滅があるため、縫合してもDermabondで創縁を接着しても瘢痕の程度に差はないという判断で「SkinGlue」を使用したのでしょう。
2~7日程度で創縁は接着するでしょうから、その後は保湿と紫外線対策をしてください。
Q8 相談者 ニックネーム:たみ 患者様(相談対象者) 年齢:10歳未満 性別:女性

3歳娘が床に落ちていたプラスチックブロックのレゴの角に顔面から飛び込み、右頬の中央部を強打、L字型にくっきりと擦り傷のような傷がつき4日目になります。怪我後すぐに滅菌ガーゼで圧迫し、同時に氷で20分ほど冷やしました。(直後怪我の痛みが強かったのと打撲もしていたかもしれなかったため)出血は頬から胸に一筋の血が垂れる程度で、溢れ出るほど多くはなく、圧迫後しばらくして止まりましたのでその上からハイドロコロイドを貼りました。気になるのは、出血があるにもかかわらず、ガーゼで傷を押さえても傷部分の鮮血が皮膚の下に留まったまま拭き取れないことでした。夜でしたのでそのまま就寝。夜の間にパッドからはみ出るほど浸出液があったため翌朝交換、2度目の夜は交換せずそのまま、3日目の朝に再度交換しました。皮膚の下に溜まっている血は、浸出液が出て傷が改善するとともに自然吸収されるだろうと思っていたのですが、全く吸収されず、固まってしまったのか、赤黒くなってきており、ハイドロコロイドの上からでも、浸出液で白く膨れたパッドの下に黒い傷が透けて見え、これはおかしいと心配になり相談致した次第です。傷口は、皮膚が擦れたというよりは強打して皮膚の下深くから出血し、皮膚は破れて出血はしたものの、組織がつぶれてその合間合間に血液が溜まって表面に出てこないのではないかと推測しています。傷口は幅2ミリほど、2センチ四方ほどのL字型で怪我直後から洗い流しても血が損傷した皮膚の下にあるようで拭き取れず真っ赤、今は赤黒い色で、パッドを剥がした状態だと血が固まったかさぶたのように見えます。浸出液は4日目になる現在まで随分たくさん出ているのですが、傷はじゅくじゅくした様子がなく今だ血の塊が表面にベッタリついているかのよう、かといってぬるま湯で湿らせたガーゼで綺麗にしようとしてもやはり皮膚の下にある血液のようで拭き取れません。怪我直後からずっとハイドロコロイドを貼っており、浸出液も多く全く乾燥させていませんのでかさぶたではありません。腫れも傷周辺部の赤みもなく、本人も痛みはないと言っていますので化膿や感染を起こした訳でもないと思うのですが、乾燥させてないのに皮膚の下で出血した血が溜まって吸収されないのはおかしいと思い、表面の皮膚を削ってでも赤い部分を取り除く必要があったのかと不安に思っています。
子どもがよく怪我をするのでいつも湿潤療法で手当てしており、ハイドロコロイドやワセリンなど愛用しているのですが今回のような傷は初めてで顔面ということもあり困惑しています。
本来であれば湿潤療法専門の医師にかかるべきなのは承知ですが、ただ今海外におり、全く湿潤療法が認知されておらず皮膚科医にかかるのも数ヶ月待ちですので現実的に不可能です。皮膚の下で血の固まった傷表面を取り除くことも、自宅では技術的に不可能であり、このまま湿潤療法を続けるか、ハイドロコロイドをやめてかさぶたにしてしまうか、二択しか今は思いつきません。どうかアドバイスをいただけますと大変ありがたいです。

A8 回答者:脇坂長興 (創傷治癒センター理事)
表皮下の皮下出血でと考えます。
特に治療をしなくともいずれ排出される可能性が高のですが、真皮層にヘモジデリン沈着が起きてしまうこともあり得ます。
湿潤療法を継続していただければ、創は2種間以内に上皮化するでしょう。
受傷後45日以内に表皮の脱落と血腫の排泄が起こります。
Q9 相談者 ニックネーム:しの 患者様(相談対象者) 年齢:50代後半 性別:女性

4日ほど前に茹で上がった蕎麦をざるにあける際、つまづいて熱湯を顔に浴びせ、主にほっぺの下辺りから口周り左顎にかけ火傷をしてしまいました。熱湯をかけてすぐに2分ほど水道水をかけ、その後ビワの葉の焼酎漬けにしたものがあったのでその葉っぱを火傷部分に当て、その上から氷を30分ほど当てていました。その間に色々調べたところ氷は当ててはいけないという事を知り、洗面器にお水を張りその中に顔半面火傷部分が浸かるようにしてぬるくなったら氷を少し入れ水が熱くならないよう調整しながら1時間ほど水に当てていました。その後火傷部分に抗生剤の入ったNeospolinという軟膏をたっぷり塗りその上から肌につかない加工のされているパッドを乗せ包帯を巻きました。水から顔を出し少しの間はとても痛みましたが少しして痛みは治まりました。念のためイブプロフェンの飲み薬もとりました。翌日火傷は茶色く変色し水ぶくれになっていました。その後は水ぶくれが破れないよう、そして傷跡が乾かないように軟膏を塗り包帯を巻き続けています。4日目の今日は水ぶくれの液体もなくなりその部分が乾燥してきています。一部口のすぐ横の辺りは茶色く変色した皮がむけ白い肌が露出しています。とりあえず今日も軟膏を塗り包帯を巻いていますが、どのタイミングで包帯を巻くのをやめ肌を露出して良いものかわからず相談させていただきました。現在私はアメリカ在住で保険がなく病院にかかれないので色々調べながら何とか傷跡が残らないように試行錯誤しています。また、昨日からはセントジョーンズワート、オリーブオイル、ビーズワックスで出来ている軟膏も塗り始めています。

A9 回答者:脇坂長興 (創傷治癒センター理事)
申し訳ありませんが、診察をしなければ具体的なアドバイスはできません。
一般的に、熱湯で露出部を受傷した場合、熱湯はすぐに流れてしまうので熱傷の深度はそれほど深くならない傾向があります。
受傷後に感染を合併したり、創面をこすったりすることが無ければ、熱傷はⅠ度~Ⅱ度SDBで、2週間以内に上皮化が完了します。
上皮化が完了し浸出液が出なくなったら、紫外線遮断と保湿を心がけてください。
Q10 相談者 ニックネーム:スカー 患者様(相談対象者) 年齢:30代後半 性別:男性

皮膚のことで少しご相談したくメール致しました。現在海外に在住の為日本のクリニックに行くことや、日本の薬を入手する事ができず大変困った状況です。
実は三週間ほど前にアクシデントで主人の顔の右ほほに私の爪が当たってしまい、5センチほどの長さの深い傷が縦にできてしまいまい少し陥没している状況です。最初は猫の引っかき傷のようなものと軽く考えていましたが案外深く、紫外線にあったっているせいか、赤茶色になっています。傷が出来てから、二週間ほど経った先週に現地の薬局で二種類の塗り薬を10日分調合していただいたのですが、4日経った現在も改善の様子がありません。ただ場所が場所だけに目立つため、本人も私もなんとかして治らないものかと真剣に悩み、途方にくれております。大変お忙しいとは思うのですが、どのような治療法を取ったほうがいいのか、また傷はどれ位で目立たなくなるのかなどをご教授いただけますと大変助かります。

A10 回答者:脇坂長興 (創傷治癒センター理事)
表皮の最深部の基底層から真皮の極めて浅層に至る深さの擦過傷です。
メラニン細胞の再生あるいは敏感な反応によりメラニン色素が過剰に産生され、色素沈着が起きています。
表皮のターンオーバーよってメラニン色素が排泄されるまで、色調が薄くなることはありません。
4週間以上のターンオーバーを繰り返して徐々に薄くなっていきます。
真皮浅層に沈着したメラニン色素は、分解も排泄もそれ以上の期間が必要です。
保湿と紫外線遮断を心がけてください。
化粧品などの美白材も多少なりとも有効なので、気長に続けるとよいでしょう。

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