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創傷治癒よくある質問

  1. 海外でのけが・治療
  1. 胸・脇・腹・背・腰など
Q1 相談者 ニックネーム:JS 患者様(相談対象者) 年齢:40代後半 性別:女性

10日前にマレーシアで盲腸の腹腔鏡手術を受けた者です。
3ヶ所傷があるうち2ヶ所は血液も出ず絆創膏を外していますが、もう1ヶ所の臍の傷から毎日浸出液が大量に出て減りません。ガーゼ部分が4×2cmの絆創膏を貼ると翌日には真っ黄色になっている状態です。
抗生物質の錠剤を6日間(退院後3日、1週間後の再診後3日)処方され、それまであった傷の赤みや痛みは無くなってきましたが浸出液が出続けているのが心配です。
そもそも傷が開いたままかもしれません。医師は心配ないとしか言わないのですが、術後10日で浸出液が出続けているのは正常なのでしょうか。

A1 回答者:脇坂長興 (創傷治癒センター理事)
縫合不全です。
多孔式腹腔鏡手術では、臍にも手術孔を一つ設置して手術器具を挿入します。
臍周囲は術後に腹壁脂肪が融解しやすいため、術後縫合不全が起きることがあります。
赤みや痛みが無くなったならば感染は抑制されているのでしょうから、創閉鎖は可能です。
創縁を合わせて圧迫しておけば徐々に浸出液の量は減っていくでしょうし、自然に創閉鎖することもあります。
創洗浄のうえ縫合することも可能ですが、今後の治療方針は主治医にご確認してください。
Q2 相談者 ニックネーム:ぷぅ 患者様(相談対象者) 年齢:50代後半 性別:女性

肛門近くに粉瘤ができ炎症が治まったところで摘出しました。
炎症が始まった1月中旬よりトイレの後シャワーで洗い、イソジン、またはアルコール綿での消毒その後抗菌軟膏を塗りガーゼを貼るを続けています。
抜糸後も1週間は同じ事をするようにとの指示なのですが、こんなに長く軟膏を塗り続けてもいいのでしょうか?また消毒やガーゼも抜糸後1週間も必要なのでしょうか?

A2 回答者:脇坂長興 (創傷治癒センター理事)
「肛門近く」の「粉瘤」の「炎症が治まった」直後に周囲の組織に硬結が残っている状況で「摘出」手術をした場合、「抜糸」までに2週間以上必要なことも少なくありません。
「炎症」が無い状態での「粉瘤」「摘出」なら「抜糸」後に「消毒やガーゼ」は必要ないのが通常ですが、ご相談の状態は「抜糸」はしたけれどまだ完全に創閉鎖していないということなのかもしれません。
申し訳ありませんが、お住いの地域の衛生環境の情報が判りませんし、診察をしなければ手術創の詳細が把握できないので、具体的なアドバイスは出来ません。
術後の瘢痕はあまり気にならないなら、診察をしたうえで創状態に適した指導をなさっている主治医の指示に従っておいた方がよいでしょう。

以下は、日本国内で提供される標準的医療の情報です。
化膿していない粉瘤ならほとんどの場合、局所麻酔手術で粉瘤を潰さないまま完全に摘出できます。
また、粉瘤に穴を開けて内容物を排出した後、粉瘤のカプセルを破れないよう(残さないよう)引っ張り出し圧迫して自然に創閉鎖上皮化を待つ方法もあります。
化膿した粉瘤は、抗生剤と抗炎症剤を服用して、炎症が治まるのを待ちます。
粉瘤が大きく周囲に炎症が波及して痛みが強ければ切開排膿しますが、粉瘤のカプセルは溶けて摘出困難なことが多いため、粉瘤の内容物が完全に排出するまで切開創が閉じないようガーゼの端や半分に割ったチューブなどをドレーンとして切開部に設置しておき、数日後に排膿が治まるのを待ってドレーンを抜きそのまま創閉鎖を待つか縫合処置します。
化膿が治まった後の粉瘤は周辺組織の硬結が消褪するまで半年ほど待って、完全に切除摘出手術をします。
粉瘤と直接の関係はありませんが、手術創でも外傷でも感染していない創の処置は、汚染されていない流水で洗い流すだけで消毒や抗生剤軟膏は必要ありません。
生体に使用する濃度の消毒薬は殺菌作用の継続についてやや懐疑的ですし、むしろ創の癒着閉鎖や上皮化を阻害するかもしれません。
軟膏は創の湿潤環境を保つことが出来るので、肉芽形成や上皮化を促す目的で使用する意味はありますが、可能ならば軟膏無しで湿潤療法(ウェットドレッシング)専用の創傷被覆材を使用したほうがよいでしょう。
感染している場合や感染を疑われる創は、流水で洗浄後にイソジンなどポピドンヨードを使って消毒をすることもありますが、ポピドンヨードは創面を乾燥させるうえ化学熱傷の可能性もあるため必要以上に長時間の使用はお勧めしません。
抗生剤の軟膏も、発赤、腫れ、熱感、疼痛などの感染の兆候が無ければ長期継続しないのが通常です。
Q3 相談者 ニックネーム:キラナ 患者様(相談対象者) 年齢:40代後半 性別:男性

インドネシアの病院で、粉瘤(と思われる)の手術を受けました。脇に痛みがあり、最初は赤い小さな腫れが、1週間後には5cm程の大きな腫れになり、脇を締めることが出来なくなったため、日本語の通じる病院を受信、すぐに手術を受けることに。
術前にろくな説明もなく、全身麻酔で術後に目が醒めると、”終わりました”だけ、術後の通院については、近くのクリニックで1週間後に経過を見れば良いとのことでしたが、あまりにも説明が貧相だったため、看護師に質問すると2日後には入浴しても良いとのこと、幹部は消毒不要、滅菌ガーゼの交換は自分でも出来ますとのこと。
二日後、患部をみると、脱脂綿のようなものが創部に突っ込まれたままで、引き抜いても良いか迷ったため、再度電話で看護師に確認、引き抜いて出血があるようなら周りを少し抑えて止血すれば大丈夫とのこと。引き抜いた跡を確認すると出血はほとんどなかったものの、1cm、奥行きも1cm程のあながぽっかり空いています。
日本であれば縫合するのではないかと思うのですが、放置していれば穴は塞がるのでしょうか?

A3 回答者:脇坂長興 (創傷治癒センター理事)
感染性粉瘤を切開し内容物を排膿した後、粉瘤の外膜を掻把して内腔の癒着を待つ方針と考えられます。
切開創が1日で閉じてしまうと内腔に膿や血液が貯留する可能性があるので、それを防ぐため、「脂綿のようなもの」を「創部に突っ込」んだままにしたのでしょう。
内腔に水が溜まらなければシャワーも可能ですし、再度「脱脂綿のようなもの」を「創部に突っ込」む必要はありません。
腫れ、赤み、熱感、痛み、排液の増加といった感染の症状が出現しないようならば、外側から圧迫だけして「放置」しても「穴は塞がる」でしょうし、切開創もいずれ上皮化します。
「近くのクリニックで1週間後」に診て貰うようにとの指示ですが、可能ならば直ちに近医を受診して順調に経過して治癒傾向にあることを確認してもらってください。

蛇足ですが、日本での治療ならば感染性粉瘤の切開排膿は局所麻酔でなされるのが一般的で、切開排膿をした際には切開創がふさがらないよう内腔から創外へ貯留物を誘導するガーゼを挿入しますし、粉瘤が感染を起こしていなければ粉瘤の被膜まで一塊にして切除摘出し、表皮を縫合閉鎖することもあります。
Q4 相談者 ニックネーム:Emi 患者様(相談対象者) 年齢:40代前半 性別:女性

現在、アメリカNY州よりお便りさせて頂いております。
昨年11月に乳腺症(乳りん下膿瘍)と一部組織の壊死でこちらで手術をしました。
乳腺症で感染を起こしていた箇所は乳輪半分をくり抜き、手術後、そのまま大きな穴を開けたまま排膿、消毒を6週間くりかえし、自然に傷は閉じました。
壊死した大きなしこりを取り除いた箇所は、手術後すぐに綺麗に自然にとじました。
が、手術から2ヶ月後、バイオプシーをした箇所、手術で切開した箇所が赤く炎症を起こし始めました。
そのうち水ぶくれがおこり、色は紫に。中から液体がでてきます。
乳腺外来でも原因がわからず、皮膚科を受診したら、再度、バイオプシーをした結果、感染はしておらず、
non infectious granulomatous diseases of the skinと診断されました。
この病気はステロイド注射しか解決方がないとの事で、2度ほど注射をしてもらったところ、ずいぶんよくなりました。
が、、、、 体温があがったり、生理前になると赤みがもどり、かゆみがでます。
このまま ステロイド注射を打ちつずけるしか方法はないのでしょうか?

A4 回答者:脇坂長興 (創傷治癒センター理事)
「non infectious granulomatous diseases of the skin」は
皮膚サルコイドーシス(非感染性肉芽腫症)と呼ばれる疾患で、発症の原因は何らかの免疫異常が関係すると考えられていますがはっきりとはわかっておらず、症状も必ずしも一定しない疾患ですが、多くはゆっくりと自然に改善することが多いので、症状の軽い場合は積極的な治療をせずに経過を観るのが一般的です。

ご相談の症状は、種々ある症状の中でも一般的な経過ではなさそうですが、「バイオプシーをした結果」や「ステロイド注射」が奏功したところをみると、やはりサルコイドーシスの一型でしょう。

他の臓器にサルコイド病変が無いか、全身精査をなさった方がよいかもしれません。
サルコイドーシスはステロイド(副腎皮質ステロイドホルモン剤)と免疫抑制剤の治療が一般的ですが、抗菌剤が非常に有効な例もあり、前述のとおり自然に症状が落ち着いてしまうことが多い疾患なので、強い症状がある場合や症状が進行する場合にのみ積極的な治療を行います。

全身的な症状でなく皮膚症状だけなら、ステロイド剤の外用も有効です。

ご相談の症状のうち、「体温があがったり」したのはステロイドの副作用も考えられますが、「生理前になると赤みがもどり、かゆみがでます」という症状は、皮膚サルコイドーシスの皮膚病変に女性ホルモンの血管拡張作用が関与している可能性の方が大きいのではないでしょうか。

薬の副作用を心配して治療をしたくないという患者さんもおられますが、治療が必要と判断されたら早めに治療を始めたほうが症状も軽くて済みます。

また、ステロイドはもともと副腎皮質から分泌されるホルモンですから危険な薬ではないので、外用・内服・注射を上手に使い分ければ、副作用も回避できます。

日常生活でビタミンDの摂取や日光を浴びる事がサルコイドーシスを悪化させるとの報告もありますが、確たる根拠があるものではなさそうです。

ただし、ストレスが症状を悪化させることがあるので、症状が出現している間は、体に無理をかけず、ストレスを避けて、心身を休めたてください。

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