傷の悩み 無料相談

創傷治癒よくある質問

  1. 火傷
  1. 腕・手・指
Q61 相談者 ニックネーム:ココ 患者様(相談対象者) 年齢:20代前半 性別:女性

20年ほど前(4歳くらいのとき)お湯が腕にかかって、やけどをしてしまいました。
右の二の腕の辺りで大きな跡が残ってしまっています。今、赤みや痛みはなく、肌とほとんど同じ色ですが盛り上がっている状態です。このやけどで着たい服が着れなかったり人目を気にしたりということがあり、完全に他の皮膚のように戻るのは難しいと思うので、できるだけ目立たなくなる方法はないのかと思いご相談させていただきました。
痛みが少なくできるだけ安価な方法で治療法がもしありましたら、教えてください。

A61 回答者:脇坂長興 (創傷治癒センター理事)
ご相談の肥厚性瘢痕の治療は、瘢痕切除縫縮術と全層植皮術の適応がありそうです。
瘢痕の大きさによっては、Tissue Expanderを使えば、植皮をせずに縫縮も可能かもしれません。
診察をしなければ具体的な治療法の提案が出来ません。
治療をするかどうかは後にじっくりとお考えになればよいので、まずは形成外科を受診してご相談なさってみてはいかがでしょう。
Q62 相談者 ニックネーム:さき 患者様(相談対象者) 年齢:10代後半 性別:女性

16年程前に右腕の肘から手先までの広範囲に火傷をしまして、頭の皮膚を移植する手術を受けました。
その後引きつりや違和感が残る事なくとても上手く馴染んでいるのですが、最近見た目が気になり始めてしまい、少しでも普通の腕に近付ける事が出来れば嬉しいと思い質問させて頂きました。
移植した跡が残っているところを普通の状態に近付ける手術はあるのでしょうか。
また、その手術に必要な期間、料金はどの程度でしょうか。
将来舞台に立つ仕事をしたいと思っているので、治すことが可能でしたらお願いしたいです。

A62 回答者:脇坂長興 (創傷治癒センター理事)
申し訳ありませんが、現在の状態を診察しなければ、具体的なアドバイスができません。
病院を受診しても必ず治療をしなくてはいけないわけではないので、形成外科を受診してみることが治療検討のスタートになります。

瘢痕の治療の目標は、患者さん自身が瘢痕を気にせず笑顔で社会生活を送れるくらいまで瘢痕を目立たなくすることですから、患者さんの要求によって、瘢痕の状態によって提案できる治療法が異なります。
担当する医師によって、勧める治療法が異なることも少なくないと思われます。

まずは複数の形成外科を受診して治療法を提示してもらい、その治療法を勧める理由、他の治療法を勧めない理由を説明してもらってはいかがでしょう。

治療をするかしないか、どんな治療法が自身に適しているかは、ご家族も交えて、ゆっくりと、じっくりと検討してください。
Q63 相談者 ニックネーム:まゆむ 患者様(相談対象者) 年齢:10代前半 性別:女性

娘は、生後10か月の時に左手のひらに加湿器の蒸気で火傷をし、1才になるのを待って、足のつけ根の皮膚を移植しました。幸い、それ以降ひきつれることもなく成長と共にうまく皮膚も伸びています。
しかし、移植した皮膚が茶色く目立つようになりました。

小学校に上がる際、それまでつけていた手袋も嫌がり、学校ではなるべく左手を握ったかたちで過ごしているようでした。
友達にも全く言わなかったようで、体育の授業でバトンパスの練習や、マット運動の後転、友達同士で手相の話題が多い時など、その都度周りに見られるのが嫌で、泣いて学校を休んだりしていました。
傷跡などを隠すファンデーション等の講座も受け、使ってみましたが、学校生活ではすぐに取れてしまい、使わなくなりました。

いろいろ調べてみたところ、シミなどを取るレーザーでは消えないことが分かり、色を薄くする方法は何かないかと悩んでおります。
ips細胞に期待をしてはいますが、思春期の今、なにかしてやれることはありませんでしょうか。

今のところ、日焼け止めクリームをしたり美白クリームをつけたりするぐらいしか、思い当たりません・・・。
「この傷をなかったことにしてほしい」と泣く娘を見るのがとても辛いです・・。

A63 回答者:脇坂長興 (創傷治癒センター理事)
蒸気による手掌の熱傷は深達度の深いものになることが多いため、植皮手術はいたしかたなかったものと考えます。
また手掌の全層植皮は色調が濃くなる傾向が強く、植皮部を色素沈着がおきない部位からの全層植皮へ置き換える手術が必要になることも少なくありません。
植皮の面積にもよりますが、足踝の下から採皮して全層植皮を置き換える手術が一つの解決策になります。

また、肌の新陳代謝を促すレーザー(ロングパルスNd:YAGレーザーなど)で沈着したメラニン色素の排出を促進することで、少しずつでも色素沈着の解消が望める可能性もあります。

美白剤も積極的にお使いになった方がよいでしょう。
また、数十年の時間経過のうちに色調は徐々に薄くなるのが一般的です。

残念ながら今のところ「傷をなかったことに」は出来ませんし、一朝一夕に色調の改善も出来ないので、皮膚科、形成外科、美容皮膚科、美容外科などを専門とする医師を受診し、信頼を置いて心から悩みを相談できる主治医をお探しください。
Q64 相談者 ニックネーム:無記入 患者様(相談対象者) 年齢:18歳 性別:女性

子どものときのやけどで、指がくっついていますが、離す手術は可能でしょうか。

A64 回答者:脇坂長興 (創傷治癒センター理事)
囲炉裏やこたつに手をつっこんだり、熱湯をかぶったりで、子どものときの手のやけどは多く見られます。それも深いやけどが多くて指が手のひらにくっついたり、指がくっついたり割りに重症なものがあります。野口英世の手なども、こういったやけどの例だったでしょう。

野口英世は手術で一応指を切り離しましたが、一生やはり手のハンディキャップを気にされていたといいます。最近では皮膚移植の技術も進みましたから、ひどいものでもよくなります。また長期間ほうっておかれて関節が脱臼していても、子どもの手は意外に機能も正常に近く回復します。手術の方法としては、指を1本1本切り離して皮膚移植をするわけですが、その程度に応じて2つのやり方があります。

1:やけどが浅く、切り離しても腱や骨が出てこないときは、薄い皮膚を植えるだけですみます。ラクットミーネという特殊なギプスを2週間程装着する必要があります。全層植皮という厚さの植皮術ならば色調も指の機能もほとんど問題になりません。

2:やけどが深いときは、骨や腱を保護するために、少し手間のかかる皮膚移植を行ないます。昔は、おなかに手をくっつけて、3週間ぐらいしてから手を切り離すという方法で、厚い皮膚を手に移植していました。
最近では、同じように厚みのある皮膚を、顕微鏡を使って1回の手術で移すことができるようになりました。これは皮膚だけではなく、血管や、場合によっては神経も移植できるので、すぐれた方法です。もちろん、全部にこれが必要だというわけではありません。

よく外来で、浅いやけどの傷を気にして来られる患者さんがあります。実例をお見せしないと説明しにくいのですが、浅いやけどの場合、なおってもテラテラとひきつれたような感じの部分が残ります。つれがひどかったり、また極端に色が目立ったりすれば別ですが、関節が十分に曲がり、手を使用するのにさしつかえなければ、無理して皮膚移植しないほうがよいと思います。皮膚移植しても、やはり多少色の違いは残るのとまた皮膚を取ったところに同じような範囲の傷が残ってしまうからです。このタイプのやけどは、よく手の甲にみられます。
Q65 相談者 ニックネーム:まりも 患者様(相談対象者) 年齢:40代後半 性別:女性

熱湯で、手の甲から指の第2関節までⅡ度のやけどを負いました。
形成外科にかかっていますが、アズレーン軟膏+ガーゼによる治療で、現在25日目で3週間程度で上皮したようなのですが、まだまだ赤みが取れず、最近では、赤いブツブツができてきたようです。
指と指の間が、赤く腫れてきて擦れるたびに痛いです。
摩擦による化膿でしょか?水膨れもできて、破れたら白濁した黄色の液体がでてきました。
現在は、アズレーン軟膏を中止して、リンデロンVGクリームを処方されています。

クリームだけにすると乾燥してヒリヒリするのですが、このままリンデロンだけでいいのでしょか?
乾燥がよくないとも聞いているのですが、ワセリンとリンデロンクリームを併用しても差し支えないでしょか?

A65 回答者:脇坂長興 (創傷治癒センター理事)
手、手指の熱傷は早期の上皮化を急ぐことはもちろん重要なのですが、瘢痕拘縮によって手指の動作が制限されることがないように、上皮化後の経過に合わせて適時、外用薬を選択し、サポーターなどによる圧迫なども検討する必要があります。

申し訳ありませんが、状態を診ずにアドバイスは出来ないので、具体的な治療については主治医にお尋ねください。

一般論でよろしければ、「ワセリンとリンデロンクリームを併用しても」問題ありませんし、むしろリンデロンなどのステロイド剤を主体とするより、他のクリーム剤、ローション剤、ゲル剤などを併用して可能な限り乾燥対策をした方がよいでしょう。
Q66 相談者 ニックネーム:らんらん 患者様(相談対象者) 年齢:10代後半 性別:男性

現在19歳の息子のことでご相談します。
3歳のときに石油ストーブに掌をつき、掌の3分の1程の面積を火傷しました。火傷は結構深かったようで水ぶくれもできましたが、火傷専門の近医を受診し、化膿することもなくひと月後にはきれいに治ったと記憶しています。
その後も火傷痕に変化はありませんが、掌をよく見ると、3cm×7mm程の範囲で、周りよりも白っぽく少し盛り上がり、硬くなっている箇所があります。押しても痛みなどはないようです。

ネットでは、火傷痕から数十年後に皮膚がん(有棘細胞がん)を発症することがあると、様々なHPに医師が書いておられるので心配になりました。しかし、こちらのホームページで「完全にとじたやけどの傷あとから自然にガンが発生することはありません」と書かれているのを見て、安心しました。

ただ、火傷痕が掌なので慢性的に刺激が加わると思いますが、このような場合も将来的にがん化する可能性はありませんか。
また、万が一がん化した場合でも、肉眼で皮膚の異常を発見してすぐに手術すれば、まれに転移するという有棘細胞がんであっても、完治しますか。
どうぞよろしくお願いいたします。

A66 回答者:脇坂長興 (創傷治癒センター理事)
「様々なHPに医師が書いておられる」のは、刺激を受ける部位の瘢痕が悪性化しやすいということではありません。

多少分かりにくい表現かもしれませんが、瘢痕癌を生じた症例はほとんどが外的刺激を受けて潰瘍化しやすい部位の瘢痕だったということで、
刺激を受ける瘢痕の多くが癌を発症するということではないのです。

また、もし瘢痕癌が発症すれば、「周りより白っぽく少し盛り上がり、
硬くなっている箇所」の瘢痕の表面が崩れ潰瘍を生じるようになるので、
特に専門的知識がなくとも変化に気づくものです。

当面は、瘢痕癌の心配より、瘢痕からは皮脂の分泌がないため、空気の乾燥する季節にあかぎれにならないよう保湿剤を使ったり、ハンドクリームなどで油分を補ったりするよう気を配ることが大切です。

再度繰り返しますが、熱傷瘢痕から生ずる瘢痕癌はほとんどの症例が
潰瘍を繰り返す瘢痕から発症しており、掌であってもご相談例のような
完成された肥厚性瘢痕からの瘢痕癌の発症を心配する必要はないでしょう。
Q67 相談者 ニックネーム:さら 患者様(相談対象者) 年齢:10歳未満 性別:女性

やけどをして一ヶ月以上たちました。
全て上皮化したのですが、人差し指の曲がりがよくありません。
ひきつれていて、病院からも植皮を勧められました。。
植皮せずにのばす事は出来ないでしょうか?

A67 回答者:脇坂長興 (創傷治癒センター理事)
手指の熱傷後の「曲がりがよくない」(屈曲制限)の原因は、
①屈側の肥厚性瘢痕、②伸側の肥厚性瘢痕、③伸側の瘢痕拘縮、④指を固定していたための関節拘縮、⑤腱損傷のいずれかが考えられます。
「植皮をせずにのばす事」が出来るかどうかは診察しなければ判断できませんが、「病院からも植皮を勧められ」たならば、瘢痕の除去あるいは瘢痕拘縮の解除が必要ということでしょう。
全く屈曲が出来ないわけではなく「曲がりがよく」ない程度ならば、局所皮弁で植皮を回避することも可能かもしれませんが、いずれにしろ手術が必要です。
受傷後3週間以内に「上皮化し」て硬い肥厚性瘢痕による屈曲制限が起きているだけならば、瘢痕を軟らかくする治療と、関節拘縮後のリハビリテーションを中心として治療を計
画します。
担当医から手術内容の説明を受けるのももちろん大切ですが、現在どういう状態なのか、どういう対応が必要になっているのか、そのためにどういう治療(手術)をしなければいけないのか再度説明を求めてください。
説明が十分に理解できなければ、平易な言葉で説明してくださいと頼んでもよいと思います。
また提案された治療方針にすんなりと納得がいかなければ、他の病院でセカンドオピニオンを求めてもよいでしょう。

熱傷の治療について植皮などの手術をしないでも上皮化するということだけを喧伝する治療法もありますが、本当に大切なのは、治療の期間、治療中に起こり得る合併症、治癒後の後遺症、治療にかかる費用などの重要ポイントを見越して治療方針を選択することであり、ときには勇気をもって治療法を変更することも必要であるということを忘れないでください。
「植皮をせずにのばす事は・・・」というのは、植皮がどうしても嫌ということではなく、他の治療法も模索してみたいということでのご相談でしょう。
不十分な理解のままで治療をすれば、どんな治療であっても結果について不満が残ることが多いものです。
診察をしなければ具体的なアドバイスはできないので、担当医に再度治療方針についての説明を求めるのが一番の策と考えます。
セカンドオピニオンを求めるならば、どうぞNPO創傷治癒センターホームページの『医療機関のご案内』も参考になさってください。

【医療機関のご案内】
http://www.woundhealing-center.jp/kikan/
Q68 相談者 ニックネーム:クローバー 患者様(相談対象者) 年齢:50代前半 性別:女性

3歳の時、右腕外側、肘まわり(20×8?)火傷。10歳移植手術。ケロイドが強く20歳まで、3~4回ケロイド部分を取り除く手術を行いました。結局、きれいにはなりませんでした。
4年前から、運動(テニス)をするようになりました。
最近、肘のあたりの傷口が痛んだり、つれたりがひどく困っています。
なぜ、今頃痛いのでしょうか?
どのように、対処すればよいのでしょうか?

A68 回答者:脇坂長興 (創傷治癒センター理事)
「運動(テニス)をするようになり」肘関節の可動域が拡大したため、伸びの悪い瘢痕が引っ張られて痛みが生じるのでしょう。
「痛んだり、つれたり」する症状があるのですから、拘縮解除の治療を検討してはどうでしょうか。
植皮をせずに局所麻酔の皮弁形成手術だけで済むかもしれませんし、手術以外の治療が有効な場合も少なくないので、まずは形成外科を受診してご相談なさってください。
Q69 相談者 ニックネーム:悩める父 患者様(相談対象者) 年齢:10歳未満 性別:男性

6歳の息子の傷跡についてご相談させて頂きます。

1歳の頃に、熱湯が右前腕にかかり、火傷を負ってしまいました。深達性II度熱傷の診断で、近医の形成外科で圧迫療法を受けました。現在傷跡は瘢痕化しています。
瘢痕は10×5?程度の範囲で、白色調で軟らかいのですが、周囲の正常な皮膚とは明らかに異なり、厚さ1mm程度盛り上がっています。
体が大きくなるにつれ段々瘢痕も大きくなっています。関節からは離れており、機能障害や拘縮などはありません。少し痒みはありますが、びらんなどはありません。

6歳になり、本人も見た目が気になるようです。
皮膚移植を考え、現在の居住地から最寄の形成外科を受診しました。
移植するなら臀部などの目立たない箇所から皮膚移植を行うことになるだろう、移植しても正常と同じようになるわけではない、と言われました。
以前に受診した他の病院では「これだけきれいなんだから、治療をしないという選択肢もある。」と言われました。

手術の痛みやその後のケアを考えると、なかなか決心がつかないのですが、息子はきれいな腕になりたいと治療を希望しています。

私としては、今より少しでもきれいになれば有難いと思っています。お聞きしたいのは以下のことです。
①皮膚移植を受けた方が良いのか?
②術後はどのようなケアを、どれくらいの期間続けるのか?
③移植片となる皮膚を切除した箇所はどのように被覆するのか?

A69 回答者:脇坂長興 (創傷治癒センター理事)
「これだけきれいなんだから、治療をしないという選択肢もある」という判断をなさった先生がおられるわけですし、「機能障害や拘縮などは」無いのですから、「皮膚移植を受けた方が良いのか」どうかは、診察をしなければ評価できません。

また、手術を実際にするという決断は、家族ではなく患者さんご本人が判断するべきと考えます。

ご両親やご家族からの働きかけは、希望すればいつでも治療出来るんだということをご本人に伝えておくだけに留めておいて、ご両親やご家族の心理的影響を受けることなく、自身で治療をすると決定できるような環境を整えてあげて下さい。

ご本人が治療の大筋を理解して決定した治療でなければ、現在よりもきれいになっても、元の瘢痕と比較することがないため、ご本人の満足感が極めて低いものになることも少なくありません。

「きれいな腕になりたい」という希望が瘢痕の全くない状態を期待しているのであれば、
治療をしても瘢痕が全て無くなるわけではないことを、たとえ「6歳」であっても自身で十分に納得をして、治療を決意すべきです。

術後のケア、採皮部の処置は、全層植皮か分層植皮かで違ったものになります。

採皮部が「臀部」だとすれば分層植皮を提案されたものと思われますが、植皮部位が「前腕」なのですから、植皮の色調、質感を考えると全層植皮も検討すべきでしょう。
全層植皮なら採皮部は一本の線に縫合することになりますが、分層植皮なら採皮の範囲で擦りキズを作った様な状態になるので、部位によっては「白色調で軟らかい」多少盛り上がった瘢痕になる可能性もあります。
また、培養表皮移植も検討対象になるかもしれません。

一方的な見解で厳しいアドバイスになるかもしれませんが、メールから受ける印象では、治療をするかどうか検討のために複数の医療機関でセカンドオピニオンを聴いているというより、治療を勧める言葉や、きっと綺麗になるという耳触りのよい言葉を求めておられるよ
うに感じます。

大変とは存じますが、まずはどんな治療があるか、どれくらい綺麗になるかをお父様ご自身の目で確認するために、図書館などで形成外科の医学書をお借りになって症例写真を多くご覧になっては如何でしょう。

お子さんのためにも、ご両親やご家族が正しい情報を得て、過不足のない期待を持って、主治医として信頼に足る医師とともに、もちろん当事者であるお子さんも交えて、治療方針をご検討なさることをお勧めします。
Q70 相談者 ニックネーム:ガブリエラ 患者様(相談対象者) 年齢:10代前半 性別:女性

両手を化学実験時の爆発(塩素酸カリウムと赤リン)で火傷を負ったため、病院にて植皮手術を受けました。
手術から半年たち、植皮をしていない箇所の皮膚の痛み、繰り返す切り傷、突っ張り、関節が伸びないことから、追加手術が必要と言われました。
手術は夏休みまでの回復の経過をみて、内容等を決めるそうです。
現在は、切り傷には「紫うん膏」を、他の部分にはヒルドイドソフト軟膏を塗り、ラップをして保護しております。
先生方は親身になってくださいますが、外科手術以外の方法を希望したいと考え、セカンドオピニオン外来を考えております。ひと月前には「注射による治療」の可能性もおっしゃっていました。

A70 回答者:脇坂長興 (創傷治癒センター理事)
手の熱傷後瘢痕は、見た目だけでなく、つまむ、握るなどの手指の機能障害の改善までを考えて治療方針を決定する必要があります。
「皮膚の痛み、繰り返す切り傷、突っ張り」などだけでなく「関節が伸びない」状態ならば、植皮手術は必要でしょう。

肥厚性瘢痕と瘢痕拘縮を放置すると、手指の機能面の不便だけでなく、乾燥しがちな部位のため、長い年月を経てもあかぎれの様に皮膚が割れる症状を繰り返すことにもなるでしょうし、瘢痕拘縮が高度になると関節の脱臼が起きることすらあります。

見た目と機能の改善のためには広い範囲をまとめて全層植皮するとよいでしょうが、採皮する部位にも傷跡が残るわけですから、植皮面積を小さくするため関節部だけの植皮に留めておく場合もあります。

十分に納得して治療を受けるためにセカンドオピニオンを求める姿勢も大切ですが、まずは担当医に何のためにどんな治療が必要なのか、他の選択肢はないのかなど患者さんご自身とご家族の不安を伝え、疑問点を質しては如何でしょう。

ステロイドテープやステロイド注射、軟膏療法などで瘢痕が軟らかくなるようなら、拘縮の程度にもよりますが、リハビリを中心にして、手術は必ずしも必要ではなくなるかもしれません。

「回復の経過を」しっかりと観て、担当医とよく話し合って治療方針を決定して下さい。

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