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創傷治癒よくある質問

  1. 子どものけが(転んだ・ぶつかった・切ったなど)
Q101 相談者 ニックネーム:や 患者様(相談対象者) 年齢:10歳未満 性別:女性

3歳7ヶ月女児です。
1ヶ月程前にスーパーのカートから落ちてしまい顔面を強打しました。右頬の頬骨周辺とこめかみを強く打ってしまい、こみかみからは丸一日少量の出血がありました。すぐに皮膚科・形成外科の先生に診てもらいこめかみは処置をして頂いて、あとは様子見となりました。
2週間程でこめかみと右頬の広がっていた部分は綺麗になってきたのですが、(赤→青→紫→黄と色の変化をして現在は黒)
本人は押すと痛いと言う日もあれば痛くないと言う時もあります。このまま放置して様子を見ていてもよいのでしょうか。
又、ぶつけた日から3日後に原因不明の蕁麻疹が全身に出ました。2日程で消えましたが、関係あるのでしょうか。

A101 回答者:脇坂長興 (創傷治癒センター理事)
頬付近を強打した場合、頬骨骨折や頬骨弓骨折、眼科底骨折などが起きることがあるのですが、頬の変形や複視が無かったならば骨折はないのでしょうから、不幸中の幸いでした。
「右頬骨の部分」が「赤→青→紫→黄と色の変化」をしたのは、皮下出血が吸収される通常の経過です。
「現在は黒」とすれば、「右頬骨の部分」の打撲と擦過傷による炎症後色素沈着でしょう。
「押すと痛いと言う日もあれば痛くないと言う時も」あるのは、小さなお子さんなので繰り返し訊かれれば痛い気がするというだけで、実際の痛みはないと考えて構いません。
「ぶつけた日から3日後に原因不明の蕁麻疹が全身に出」て「2日程で消え」のは、抗生物質の経口投与があったなら薬剤性のアレルギーの可能性も否定できませんが、食事など全く別の原因かもしれないので、気にする必要はありません。
「右頬骨の部分」の炎症後色素沈着で「黒く変色」している部分は、日中は紫外線対策をしっかりして、就寝時はヒルドイドソフト軟膏などのヘパリン類似物質クリームを塗りこんでおくとよいでしょう。
おかかりになった病院の担当医が形成外科医ならば、外傷の上皮化で治療が終了したとは考えずに、瘢痕や色素沈着が目立たなくなるまでの治療計画を立てているはずですので、定期的に経過を診て貰い適時・適当なアドバイスを求めることをお勧めします。
Q102 相談者 ニックネーム:みー 患者様(相談対象者) 年齢:10歳未満 性別:女性

3歳の娘です。1ヶ月ほど前にベッドの上で飛んで遊んでいて、バランスを崩し、丸みを帯びたベッドの淵でおでこを強打しました。おでこが凹み、すぐに冷やしました。凹みはすぐに戻りましたが、今度は少し腫れて内出血になりました。医師に見てもらい、様子見ということで、次第に腫れもひきました。ほとんど内出血はひいてきたのですが、1ヶ月少し経った今でも、ずっとうっすら内出血が消えません。ちなみに触ると、しこりのようなものが出来ています。これらはもうずっと良くならないのでしょうか。しこりは触らないと分からないのですが、成長と共に皮膚が伸びて内出血は、気にならないようになってくるのでしょうか。

A102 回答者:脇坂長興 (創傷治癒センター理事)
「ずっとうっすら」残る「内出血」の黄色味は、8週ほどかけて吸収されるのが通常です。
「触らないと分からない」「しこりのようなもの」は皮下血腫後の繊維化でしょうから、いずれ「触れ」ても分からなくなります。
不安なら、」形成外科や美容皮膚科で定期的に経過を診て貰い、ヘパリン類似物質クリームなどを処方してもらうとよいでしょう。
Q103 相談者 ニックネーム:ラビ 患者様(相談対象者) 年齢:10歳未満 性別:男性

5歳の男の子ですが、1週間ほど前にサッカーで顔から転び、顔に擦り傷ができて、その後かさぶたができました。
かさぶたを自分ではがしてしまい、その後その場所(鼻の中心)が白く跡になって目立ちます。
この白みは通常の治癒過程なのでしょうか?そのままほっておいても治っていくのでしょうか?
跡が残ってしまったらどうしようとかなり心配で、今できることがあれば病院での治療も含め何でもしたいのですが、どうすればいいのかわからず心配で仕方がありません。

A103 回答者:脇坂長興 (創傷治癒センター理事)
真皮浅層までの擦過傷で、痂疲を剥がした際に表皮基底層のメラニン色素の欠損、あるいはメラニン色素とメラニン細胞の欠損が起きたのでしょう。
一時的な色素脱失か半永久的な色素脱失かは、診察をしなければ判断も推測も出来ません。
日常の紫外線対策と保湿を指示されるくらいで、時間の経過を待たなければいけないかもしれませんが、直ちに形成外科か美容皮膚科を受診して定期的に経過を診て貰うとよいでしょう。
Q104 相談者 ニックネーム:ラノリン 患者様(相談対象者) 年齢:10歳未満 性別:女性

3週間ほど前、父親と4歳の娘が二人羽織のような姿勢で大きな滑り台から勢いよく滑り、そのままの勢いでバランスを崩し、娘が下になる形で転び、娘は顔の半分程を公園の地面で擦りむいてしまいました。
すぐに近くの水道で顔についた血と土を洗い流しましたが、鼻の下に砂利が入り込むほどの傷ができていました。
ちょうどその時は土曜日のお昼で、どこの病院もしまっており、開いていた皮膚科のある美容形成クリニックで診て貰いました。
その先生は、傷に入り込んだ砂利を取るために、麻酔の液を注射器から出して直接傷に塗り込み、ピンセットでとにかく砂利を取るために負傷した皮膚をえぐりとっているようでした。
その後エキザルベが処方され、家に帰って塗りました。それからもずっと乾燥させることなくエキザルベを塗っていました。
顔のほとんどの傷はすぐに瘡蓋になって綺麗に治りましたが、左の目の下の頬と、その鼻の下の傷はなかなか治らず、鼻の下はずっと膿んだままでした。傷から1週間後にまた美容形成に行くと、膿んでる場所をガーゼで擦って傷の状態を診られました。

2週間経ちようやく頬と鼻の下の瘡蓋のようなものがとれましたが、頬のところは凹凸がほとんどありませんが赤黒い跡になってずっと治らなかった部分は白く薄い皮膚になりました。
鼻の下については、残念ながら白く盛り上がった跡になってしまいました。ずっと膿んでいたところと擦り傷の部分は白ピンク色でぷっくり盛り上がっており、その周りは色素沈着しています。まるで鼻クソのようでとてもかわいそうです。
今まで娘に怪我の跡が残ったことがなく、場所も場所なだけにとても悔しく、美容形成で、麻酔をふりかけたりピンセットで土のついた部分の皮膚を取られたり、薬としてエキザルベを処方されたり、膿をぬぐい取られたり、全て間違っていたのではないかと思い、苦しくて仕方ありません。

しかし今もその美容形成の皮膚科に通っていて、白く盛り上がった跡が残って残念だけど、しばらくテーピングするしか方法がないと言われ、鼻の下だけは3Mのマイクロボアメディカルテープを貼っています。
まだ傷をしてから2週間半ですが、鼻の下の白く盛り上がった傷や、頬の赤黒と白がまだらになった皮膚は綺麗に治る可能性はあるのでしょうか。

A104 回答者:脇坂長興 (創傷治癒センター理事)
外傷に入り込んだ砂などの異物は、そのままにしておくとタトゥーのように残ってしまうため、しっかりと除去する必要があります。
エキザルベを塗って創を乾燥させなかったのは、正しい処置でした。
2週間で上皮化が完了したなら、一時的に肥厚性瘢痕になってもいずれ白く平らな成熟瘢痕になる可能性の方が高いでしょう。
瘢痕が目立たなくなるまでは、様々なケアや治療が必要な可能性もあるので、ご自身とご家族が最も信頼できると感じる医師を主治医として、不安な点や疑問な点をご相談になって、主治医とともに今後のケア法や治療方針を検討してください。
Q105 相談者 ニックネーム:りゃ 患者様(相談対象者) 年齢:10歳未満 性別:女性

2歳の娘が棚の角に勢いよくぶつかり、おでこに骨膜が見えるくらいの深い怪我をしました。
日曜の夜だったので救急で何科の先生に縫合していただいたのかわからないのですが、4センチくらいの傷跡で6針縫いました。
次の日に形成外科を受信し、縫合の日から8日後に抜糸をしようと言われ、仕事が入っていたので迷っていると、9日後でも大丈夫だと言われ抜糸の予約をして帰りました。
後で調べると、額の傷の抜糸は通常4〜7日後だと知り、9日後の抜糸でも大丈夫なのかと不安になり病院に電話しましたが、抜糸がその程度遅れることで悪影響があるなんて話は聞いたことないと看護師さんに言われました。
傷に影響があるようだったら初めに提案していただいた8日後の日に行きたかったのですが、その日はもう予約がいっぱいのようです。
9日後の抜糸、遅くないでしょうか。

A105 回答者:脇坂長興 (創傷治癒センター理事)
一般的に、顔の抜糸は4日目、躯幹なら7日目、四肢なら2週間が目安と言われますが、抜糸の時期は創により異なるので、何日目が正解と決まっているわけではありません。
外傷治療に慣れた医師なら、ほんの短い時間しか診ていないようでも、創と縫合の状況の詳細を観察し最適であろう抜糸時期を決めるので、通常の外傷ならば縫合の翌日からおよそ2週間までの間で抜糸しますし、一度に全抜糸せず何回かに分ける場合もあります。
額を棚の角に勢いよくぶつけて骨膜が見えるくらいの深い怪我をしたなら、創縁に挫滅があるので、丁寧に縫合しても比較的目立つ瘢痕になる傾向があります。
形成外科を受診したならば、担当医は、抜糸を外傷創の治療終了とはせずに、瘢痕が目立たなくなって患者さんもご家族も瘢痕を気にすることなく生活出来るようになったときを治療終了と考えているはずで、瘢痕の程度や瘢痕の経過、瘢痕治療までを予測して抜糸時期を決めたのでしょう。
形成外科医として、瘢痕が目立たなくなるまで責任をもって診てくれるはずです。
瘢痕が残るのを受け入れたうえで、確実に創が閉鎖することを重視するなら抜糸時期は遅くてもよいわけですし、8日目と9日目なら瘢痕に大きな差は出ないでしょう。
抜糸した後も、形成外科で定期的に瘢痕の経過を診て貰い、瘢痕を目立たなくなるまで適時適当なアドバイスを求めてください。
Q106 相談者 ニックネーム:ゆあ 患者様(相談対象者) 年齢:女性 性別:無記入

一歳半の子供が3ヶ月前に室内の木のおもちゃの角で怪我をしました。
顎を唇と平行に1cm程度切ってしまいました。
圧迫しても20分ほど止血できず救急を受診し、生理食塩水で洗ってもらいゲンタシン軟膏を塗り、絆創膏を貼ってもらいました。
絆創膏は口を動かすとすぐに剥がれてしまったためキズパワーパッドを貼って1週間経過を見ていました.傷が口の周りであったため食事の度に汚れたり擦ってしまうので貼っていたのですが、キズパワーパッドも1日に1-2回剥がれてしまいました。
その後マイクロポアで遮光していたのですが、こちらも1日に1-2回剥がれてしまい、傷が徐々に盛り上がってきたため4日ほど貼ってマイクロポアロを貼るのをやめました。
受傷後1ヶ月ほどで皮膚科を受診しました。痕は残らないといわれましたが、現在も赤く盛り上がったまま残っています。
湿潤療法をと思ったのですが、何度も貼り直したことが刺激になって今の傷跡になってしまったのでしょうか。
今から良くなるためにできることはあるでしょうか。
もし消えるのであればどれくらいの期間を見ていたらよいでしょうか。

A106 回答者:脇坂長興 (創傷治癒センター理事)
「赤く盛り上がったまま残って」いるのは肥厚性瘢痕です。
下口唇(下顎)は、割創の閉鎖・上皮化後に食事や会話で動くので、肥厚性瘢痕 が生じやすい部位です。
「マイクロポア」を「何度も貼り直したことが刺激になって今の傷跡になってし まった」わけではありません。
上皮化後3か月までは盛り上がって赤みが強くなりますが、通常、6か月に向けて それらの症状は軽減します。
「マイクロポア」などの紙絆創膏は瘢痕を幅広くする方向に緊張がかからないよ うに、周囲の皮膚の安静のために、瘢痕に貼りっぱなしにしておきます。
創は閉鎖しているのですから、汚れても構いません。
汗をかいたり入浴したりしても、簡単に剥がれないはずです。
よほど汚くなった時だけ、皮膚を傷めないようにそっと剥がして貼りなおしてく ださい。
どうしてもお子さんが剥がしてしまうなら、夜間就眠中だけでもシリコンジェル シートを貼っていただくとよいでしょう。
形成外科を受診して、今後の経過を診てもらってください。

1歳半の子供の下口唇(下顎)は、食事をするたびに汚れる可能性が高いことは 明白です。
お子さんの顔の外傷の治療に慣れている医師ならば、絆創膏を貼るだけでなく、 ご家族に日常の具体的な指示を出してくれるはずです。
ご家族の方に、創処置の注意点や指示を具体的に説明してくれない病院におかか りになってよいかはよくお考え下さい。
皮膚の創は、辺縁をズレが無いようにしっかりと合わせておけば、創を開く方向 に外力がかからない状態ならば1~2日程度で癒着します。
辺縁がしっかりと合わさっていなければ、隙間に瘢痕組織が形成されます。
また、創を一本の線状に閉鎖して癒着・上皮化が完了しても、瘢痕を幅広くする 方向に外力がかかる場合、肥厚性瘢痕が形成されてしまいます。
瘢痕は、一般的に3か月程度、赤く盛り上がる傾向があり、6か月に向けて赤みも 盛り上がりも軽減します。
瘢痕が幅広くなったり肥厚性瘢痕が形成されたりすることを防ぐ目的で、創閉 鎖・上皮化完了時点から、瘢痕に外力がかからないよう紙絆創膏を貼って、周囲 の皮膚の局所安静を保つのです。
お子さんの顔の外傷を、瘢痕を目立たないよう治療したいなら、受傷後なるべく 早く形成外科におかかりください。
緊急で他の診療科の医師に診て貰ったとしても、翌日に形成外科におかかりにな るべきです。
また、創閉鎖や上皮化が完了したり抜糸をしたりして外傷の治療が終了するので なく、瘢痕が目立たなくなってご自身やご家族が瘢痕を気にしないで生活できる ようになった時が本当の終了なのですから、瘢痕の経過を形成外科で定期的に診 て貰い、適時具体的なアドバイスを求めてください。
厳しい言葉になりますが、お子さんの瘢痕を目立たなくするために何かしてやり たいとお考えなら、傷あと治療の家庭書をお読みになったり、形成外科でしっか りご質問をなさったりして、正しい知識を手に入れてください。
Q107 相談者 ニックネーム:ひ 患者様(相談対象者) 年齢:10歳未満 性別:男性

7日前に2歳8ヶ月の子供が遊具から落ちて左眉の下の方(眉毛と並行の怪我)を救急で縫ってもらいました。不安になり翌日かかりつけの皮膚科で再縫合してもらいました。
(本当は傷を綺麗にするには形成外科がいいとネットに記載がありましたがかかりつけの形成外科がなかったため、普段行っている皮膚科にお願いしました。)
次に何かあった時の参考にさせて頂きたいのですがやはり怪我した時は形成外科が良いのでしょうか?
またどの形成外科がいいかの見極めも教えて頂きたいです。
縫合について真皮縫合が綺麗になるというのも調べた事があったので皮膚科医に尋ねると眉毛の上は骨がある為、真皮縫合は行わないとのことでしたがそうなのでしょうか?
皮膚科では縫合日を含めた5日後に抜糸(遅いと縫合跡が残る為と言われた)と言われ抜糸をした日にファスナートを剥がれるまで貼ったのですが、やはり抜糸が早かったのでしょうか。
傷跡もネットで見るような一直線の傷では無く少し瘡蓋が太い部分もありましたがやはり縫合が上手くいってなかったのでしょうか。
また別の形成外科に行くと抜糸後はバイオイルやエンビロンを勧められ、縫合した皮膚科ではマイクロポアテープを勧められたのですがどちらが良いのでしょうか?
皮膚科ではエンビロンは発癌性があるので子供には使わないようにと言われましたが使わない方が良いのでしょうか?
またテープの貼り方も様々な意見があるのですが、皮膚科では傷と並行に貼り毎日交換すると言われましたが他だと垂直に貼ったり、2.3日で替えるというのもみます。
マイクロポアテープは穴が空いているのでその上からヒルドイドなどの保湿をした方がいいというのも見ますが、どれが正解でしょうか。
そして傷跡についてですがやはり白い跡になり毛が生えてこなくなるのでしょうか。
この部位の場合W成形術や植毛、レーザーなど色々とあると思いますが何歳頃、どのような治療が適して今すでしょうか。

A107 回答者:脇坂長興 (創傷治癒センター理事)
切創は創縁をぴたりと合わせておけば1~2日で癒着・閉鎖します。
創縁を完全に閉鎖できないときに隙間に瘢痕が出来るのです。
皮下組織を寄せて表皮の隙間を無くすため皮下縫合をし、創縁の段差をなくすため表皮縫合をするので、段差と隙間が無ければ表皮縫合は必要ありません。
眉の中の横方向の割挫創は毛根に沿って組織が割れるため毛根に損傷がないことが殆どで、皮下縫合によってかえって毛根を傷つけることがある場合、創が大きく開いていなければ皮下縫合をしないで表皮縫合だけで済ませます。
打撲による割創は創縁が挫滅されているため、創縁を完全に合わせることは困難です。
皮下縫合が出来ない、創縁に挫滅があるという2つの理由から瘢痕は多少なりとも残ってしまいます。
マイクロポアテープは瘢痕を幅広くする方向に皮膚の緊張がかかる場合に勧めるもので、眉の中ならば緊張はかからないので、必ずしも必要は無いでしょう。
むしろ、マイクロポアテープを貼ったり剥がしたりを繰り返すと頻回に眉を抜くことになってしまい、幼児期に毛抜きを繰り返すことで瘢痕性脱毛が生じてしまう可能性があります。
また、毎日貼り換えればテープの粘着により角質が薄くなり、かぶれを起こしてしまいます。
毛が関係しない部位のマイクロポアテープならば、瘢痕と周囲の皮膚の局所安静が保てる方向と大きさにテープを貼ればよいわけですし、剥がす際も瘢痕を幅広くする方向に張力をかけないようにやさしく剥がします。
バイオイルやエンビロン、ヒルドイドは保湿と血流改善のために有効とされています。
バイオイル、エンビロン、ヒルドイド、市販の傷跡治療薬いずれも有用ではあっても、使用の有無で著明な差が出るものではありません。
外傷の瘢痕は極めて目立たなくなることはあっても全くなくなることはありません。
眉に沿って横方向にできた瘢痕なら前述したとおり毛根に損傷はないでしょうから、眉毛が上からかぶさって殆ど目立たなくなってくれるかもしれません。
幅のある瘢痕が残った場合、毛根を傷めないよう瘢痕を切除して細い一本の線状に縫い直すことが可能です。
レーザー治療は、レーザー光によって生じる熱が眉毛の毛根を傷めてしまう可能性があるのでお勧めしません。

ご相談は「次に何かあった時の参考に」ということですので、「形成外科が良い」のか、一般論であることを前提としてアドバイスいたします。
総合病院を例に挙げると、内科の医師は診断と処方が主たる業務でしょうし、外科の医師は診断と手術が主たる仕事です。
さらに細分化して考えれば、脳外科は脳や脳循環に関連する手術、循環器外科は心臓や血管に関連する手術、泌尿器科は腎臓や泌尿器に関連する手術、眼科は眼球や視力に関連する手術、整形外科は骨折・骨腫瘍など骨に関連する手術などなど、医療関係者でなくとも簡単に想像できるでしょう。
では、表皮の腫瘍や怪我を診る診療科をすぐに思いつくかと言われると、多くの方は考え込んでしまうのではないでしょうか。
身体の外表、皮膚のことだから皮膚科でしょうか。
ほとんどの皮膚科は、湿疹やアトピー性皮膚炎、内科疾患などに伴う皮膚病・皮膚症状に、外用薬や内服薬を処方するいわば皮膚内科です。
皮膚や皮下および筋肉の腫瘍や外傷に伴う皮膚や軟部組織の損傷、顔面の変形を外科的に治療するのが形成外科なのです。
形成外科はPlastic & Reconstructive Surgery(整容・再建外科)といって、内臓を除く身体の整容的再建と機能的回復を目的とした外科的治療を担う診療科です。
分かりやすく言えば、顔や身体のケガや皮膚や皮下のデキモノの治療や美容医療は形成外科が専門ということです。
また、もう一つの形成外科の特徴は、現症として外傷を閉鎖・上皮化させることだけでなく、数年以上先に瘢痕を目立たなくするために今何をすべきかを考えているということでしょう。
もちろん外傷に限らず、専門外の治療を上手にこなす医師も少なくないでしょうが、一般的に専門の医師の方が数多くの経験を積んでいるでしょうし、最新の治療法にも精通しているものです。
外傷治療に携わっている医療機関ならば、それなりの信念をもって創治癒・瘢痕治療に向き合っているでしょうから、どの医療機関が優れているか評価することは出来ません。
外傷受傷時に焦って形成外科を探すのではなく、ご本人とご家族が安心して治療を任せ、疑問点・不安点をいつでも何でも相談できる主治医をあらかじめ見つけておくことが大切です。
Q108 相談者 ニックネーム:いちご 患者様(相談対象者) 年齢:10歳未満 性別:男性

段差のある所を飛び越えようとしたところ踏み外し付近にある金属製の手すりに頬を強打し、さらに後ろに倒れ頭も打ちました。
頬のぶつけた箇所を確認するとすでに青あざができていてすぐに冷やそうとしましたが嫌がった為、30分後くらい経って眠りについたタイミングで頭を心臓より高くして10分程冷やし1時間後にまた冷やしまた1時間後に冷えピタを貼っている状況です。
特に長泣きもせずその後寝るまでも元気でしたが、骨が折れていないか、ジョイントマットの上ではありますが頭も打ったので心配です。
明日起きてからどのようになっていたら受診した方が良いか、受診するなら何科なのか、また今後の処置はどうするべきか教えてください。

A108 回答者:脇坂長興 (創傷治癒センター理事)
骨折があるか、眼窩下神経が骨折線に挟まれていないかなどの判断は、触診とX線検査、CT検査などが必要です。
また、ジョイントマットの上などの軽微な頭部外傷でも、頭蓋骨の下の硬膜と脳の隙間にじわじわと血液が溜まり血腫が脳を圧迫して様々な精神症状・身体症状を呈する慢性硬膜外血腫などは、受傷から1か月以上経過して症状が出現することも少なくありません。
形成外科を受診してご相談なってください。
Q109 相談者 ニックネーム:ぽよ 患者様(相談対象者) 年齢:10歳未満 性別:男性

6歳の息子です。
友人とカラオケに行った際、友人が持ってたマイクがおもいっきり息子の左目の目頭の横、眉間より下側に直撃しました。3分後には青紫のたんこぶができました。
#8000に電話をし、病院の受診はしなくても大丈夫という事で1週間様子を見ましたが1週間経ってもまだ青く残ってますし硬いしこりが残ってます。
これはちゃんと病院を受診してみてもらった方がいいでしょうか?

A109 回答者:脇坂長興 (創傷治癒センター理事)
診察をしないで具体的なアドバイスはできないのですが、一般的に特に治療をせずとも時間の経過を待てば皮下出血は吸収され硬いしこりも気にならなくなります。
気になるならば、今からでも形成外科を受診してください。

#8000は緊急の受診は必要ないという正しい判断をしたのでしょう。
おそらく当日あるいは翌日に形成外科を受診しても「様子を見」ることになったのでしょうが、可能ならば受傷翌日に形成外科で鼻骨などの精査をしてもらうべきでした。
外傷は必ず形成外科におかかりになるようにしてください。
Q110 相談者 ニックネーム:しんくんママ 患者様(相談対象者) 年齢:10歳未満 性別:男性

6歳息子ですが、昨年の11月に外壁の角に頬を強く打ちつけ、怪我をしました。腫れていたので、ゲンタシンを塗り、冷やしました。後日皮膚科で保護テープをもらい、3ヶ月ほど貼りました。今も傷跡がすこし目立つこと、笑ったときに凹みが出来ます。やはり一生傷が残るのでしょうか。今からなにか出来ることはありますでしょうか。

A110 回答者:脇坂長興 (創傷治癒センター理事)
皮下組織の断裂あるいは癒着が起きて、「笑ったときに凹みが出来」るのでしょう。
マッサージをしていただくと解消できるかもしれません。
受傷後およそ5か月経過しているので、癒着あるいは皮下断裂をほぐすように強めに揉みこんでください。
「傷跡」は形成外科あるいは美容皮膚科を受診してご相談なさってください。

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