Warning: Undefined variable $parent_name in /home/woundhealing/www/wp20230330/wp-content/themes/whc2023/header.php on line 25
0_FAQ 創傷治癒 よくあるご相談 - - FAQ 創傷治癒 よくあるご相談|創傷治癒センター

傷の悩み 無料相談

創傷治癒よくある質問

  1. 0_FAQ 創傷治癒 よくあるご相談
Q4161 相談者 ニックネーム:無記入 患者様(相談対象者) 年齢:45歳 性別:女性

乳ガンのため、手術と放射線治療を受けました。ガンはなおったと言われたのですが、腕のむくみがひどくて手を上げることができません。形成手術でなんとかなるでしょうか。

A4161 回答者:脇坂長興 (創傷治癒センター理事)
わが国でも多くの場合乳ガンは患者さんにも診断を知らせます。手術と放射線療法をうまく使えばよい成績をあげられるということと、本人が定期的に自分のからだをチェックして早期発見するように、一般の知識が普及したためです。以前はご相談のように、乳ガンの手術はガンの根治手術の一つの典型として、広範囲に乳房と胸の筋肉、わきの下のリンパ節を切除、それでも取りきれない部分を、放射線療法で補うようにしていました。手術の範囲も広く、また、放射線も相当量必要です。そこでご質問の、ガンはなおったが、手がむくんで動かなくなった、という訴えがしばしば起こります。最近は、乳ガンは悪性腫瘍そのものと転移のあるリンパ節だけを切除してなるべく乳房を温存し、あとは放射線療法、化学療法、ホルモン療法を組み合わせるという治療方針が普及しています。

むくみの原因は、わきの下のリンパ腺を取り除いたことにあります。乳房と同じに、腕のリンパ液もわきの下のリンパ腺に集まります。乳ガンの根治のためにその部分のリンパ腺を除くと、腕のリンパ液も通り道がふさがれて、肩とか背中とかのわき道を通るようになります。これである程度代償されますが、やはり十分ではありません。ことに長時間手をだらっと下げているとむくみがきて、そのむくみがその部分の皮下組織を刺激して瘢痕組織をつくり、さらにむくみがひどくなります。一種の悪循環です。

手術のあとは、その部分を安静に保つために、しばらく手は動かせません。ところが関節は絶えず動かしていないと、数週間でかたくなってしまいます。ことに放射線をかけると、線維組織がふえるので、関節はなお早く固まります。乳ガンの手術のあとは放射線をかけることが多く、ちょっとゆだんしている間に肩が動かなくなってくるのはこのためです。

またこの放射線療法は、さきほど述べた残されたリンパ液のわき道もふさいでしまうために、さらにむくみの原因となります。また肩の動きが悪ければ、腕もだらんと下がって、むくみがなおひどくなります。むくんでいるとますます肩を動かさないということで、ここでもまた悪循環が起きてしまいます。ひどい場合、肩の関節は完全に固まってしまい、腕がだらんと下がり、反対側の腕の2倍くらいにはれてしまうこともあります。

これはガンをなおすためのやむをえない犠牲でしたが、早い時期から注意すればある程度の予防は可能ですし、またこうなってからでも、程度によっては治療する方法がないわけではありません。

手術後は、なるべく早い時期から腕を動かすようにします。いちばんよいのは壁のそばに立って、手を壁の上へはわせて、だんだん高いところへ持ってゆくようにすることです。

また、乳房再建の手術をするときにわきの下の癒着をして硬くなった組織をていねいにはがすとリンパ液の流れが良くなって、むくみが劇的に改善されることが少なくありません。形成外科でどの程度の手術が適当か相談してみてください。
Q4162 相談者 ニックネーム:無記入 患者様(相談対象者) 年齢:30代 性別:女性

足のすねに直径2センチの低温やけどの跡があります。低温やけどをしてから一年たっていますが一向に傷跡がよくなりません。表面はつるつるしていて、色は黒っぽくなっています。結構目立つので傷跡を目立たなくしたいです。

A4162 回答者:脇坂長興 (創傷治癒センター理事)
やけどの傷跡部分を切って、正常な皮膚を縫い合わせる切除縫縮手術が一般的です。ただしある程度皮膚に余裕がないときれいな仕上がりになりません。状況によっては皮弁といって、別な部位の皮膚を動かしてくる特殊な方法が必要になることもあります。

また色素沈着だけなら、ステロイド剤やハイドロキノン軟膏などの美白剤を使用して、手術をしないで症状を改善させたほうが良い場合もあります。

いずれにしろ、実際の傷跡を診察しなければ、最適な方法を検討することが出来ません。形成外科を受診してください。
Q4163 相談者 ニックネーム:無記入 患者様(相談対象者) 年齢:20代前半 性別:女性

自動車事故で命はとりとめ、これといって目立つ傷もないのですが、顔がゆがんでしまいました。

A4163 回答者:脇坂長興 (創傷治癒センター理事)
自動車事故のときに、表面の傷はすぐ注意をひくので適切な処置がされても、深いところの骨折がしばしば見のがされがちです。顔がゆがんだというのは、おそらくこの骨折のためでしょう。衝突のときにからだが一度浮き上がって天井に頭をぶつけ、はね返ってダッシュボードに顔がぶつかることがあります。このようなときによく起こるのが、顔のまん中1/3の骨折です。また下あごが折れることもあります。両方いっしょに折れる場合もあります。たいていは皮膚も傷つきますが、全く外に傷がなくて骨だけ折れている場合もあります。

自動車事故で大けがをすれば、やはり脳血腫とか内臓破裂といったような重篤な損傷が優先的に処置されます。そして数日間、生死の境を彷徨してやっと助かってみると、顔がゆがんでしまっているのに気づくこともあります。初めから骨折とわかっていても、脳外科的な処置や外科的な処置が優先して、顔面の処置はあと回しになってしまうこともあります。これもある程度はやむをえません。

しかし顔の骨は手足と違って、非常になおりが早いのです。これはありがたいことですが、いまの場合にはかえって裏目に出て、数週間放置すると、がっちりとゆがんでくっついてしまい、なかなかもとに戻らなくなります。10日までなら比較的容易に整復できます。実際問題として、脳とか内臓の障害がどれほどひどくても、将来助かるような場合には、だいたい10日以内に顔面に対してある程度の処置が可能なものです。

いまの場合でも、けがをしてから1ヵ月以内と、1ヵ月以上たっている場合とでは、だいぶむずかしさが違ってきます。いずれにしても、入院して全身麻酔のもとに整復矯正を行ないます。1ヵ月以内ですと、なんとか折れた骨を動かしてもとの位置に戻せます。そして折れた部分を、ステンレスの鋼線でしっかりと止めます。1ヵ月以上たっていると、骨折した部分をまたノミで折り直さないと動いてくれません。これは非常に大がかりな手術になってしまうので、あまり機能に異常がない場合には、出っぱりを削ったり、へこんだ部分に骨移植をしたりして、外見だけをととのえるようにします。

いずれにしてもあごの場合には、正しい歯のかみ合わせを保つことが最もたいせつです。これを咬合と呼んでいますが、正しい位置に持っていくために、6週間ほど上と下の歯を針金で固定する場合もあります。

顔のゆがみの程度にもよりますが、数ヵ所で骨が折れていて全体にずれている場合、このようないろいろな操作を施しても、完全にもとの形に戻すのはなかなかたいへんなものです。
Q4164 相談者 ニックネーム:無記入 患者様(相談対象者) 年齢:40代前半 性別:男性

階段からころげ落ちてあごをぶつけたあと、歯のかみ合わせがおかしくなってしまいましたが。

A4164 回答者:脇坂長興 (創傷治癒センター理事)
当然、あごの骨が折れたことが考えられます。歯のかみ合わせというのは非常に敏感なものです。医師が診察してわからなくても、またレントゲンにはっきりと骨折線が出ていなくても、本人がかみ合わせがおかしくなったといえば必ずどこかあごの骨が折れているといってよいほどです。

このような訴えのときは、ていねいに診察し、またレントゲンもとって、あごの骨がどこかで折れていないかさがします。骨折があった場合、その先の治療は、歯が正常であるかまたは入れ歯であるかで多少違ってきます。まだしっかりした歯がある場合には、上の歯と下の歯とを針金で結び合わせる顎間固定ということを行います。これで折れた骨どおしを固定し、また同時に歯のかみ合わせを正常に保つことができます。普通これを六週間つづけます。その間は、しゃべることと食事が不自由なだけで、あとは日常生活をつづけてもかまいません。

このように上下の歯をとじてしまっても、奥歯のうしろから流動食をとることはできます。ただ、流動食で栄養のあるものを何週間もつづけると、食欲が減退して多少体重が減ってしまうのはやむをえないようです。

顎間固定に使えるよい歯がない場合には手術を行ないます。折れている部位を切開して針金でとめたり、また、金属性の板をあてたりします。入れ歯自身を副木のように使う場合もあります。また歯が健全であっても、折れた場所や折れ方によっては、手術したほうが望ましいこともあります。そのうえで、初めの場合と同じように上あごと下あごを6週間固定します。

こうして一応骨折が治癒した段階で、なおかみ合わせがしっくりいかないときは、歯のすり合わせということを行なってスムーズにします。かみ合わせの悪いままに歯をほうっておくと、あごの関節にまでひびいてきますので、注意しなければなりません。
Q4165 相談者 ニックネーム:無記入 患者様(相談対象者) 年齢:20代後半 性別:男性

以前は目がよいほうだったのですが、自動車事故のあと、物が二重に見えるようになってしまいました。

A4165 回答者:脇坂長興 (創傷治癒センター理事)
まず考えられるのは、いわゆるブローアウト骨折と呼んでいる骨折です。眼球は、眼窩と呼んでいるソケットの中に入っていて、6つの筋肉が複雑なバランスを保ちながら眼球を動かします。この筋肉のバランスがちょっとでもくずれたり、またソケット自身がゆがんで眼球がずれたりすると、物がニ重に見えるようになります。つまり眼球自身の動きがおかしい場合と、眼球の位置がずれてしまう場合とがあります。ソケットをつくっている目の回りの骨が折れた場合に、このどちらもが起こりえます。

むずかしい理屈は抜きにして、いちばん多いのはそのソケットの床の部分が落ち込んでしまう場合です。すると、眼球が下方にずれたり、またソケットの中で眼球をささえている脂肪が、その下の副鼻腔へ脱出してしまいます。この副鼻腔というのはソケットの下にあって、いわゆる蓄膿という病気を起こす空洞のことです。また、床が陥没しないまでも、そこに亀裂が入って眼球を動かす筋肉がひっかかり、眼球の動きが悪くなることもあります。

事故直後にこれが見つかれば、治療は比較的容易です。下に落ちた床の部分の骨を持ち上げて固定します。また筋肉がひっかかっているときは、それをはずしてやります。下まぶたを少し切開して診断をかねて行える簡単な処置です。しかし、自動車事故のときには、とかく頭部外傷とか内臓出血といったような生死にかかわりのある損傷に目がゆきがちで、また、そのような処置が優先して行なわれます。

そしてまたブローアウト骨折の場合には、救急処置のとき、すでにまぶたがはれ上がっていて、十分に眼球の動きが確かめられない場合もあります。数週間後やっと危機も脱出して、またはれも引いてきたときに、初めて物が二重に見えるということに気がつくわけです。

ひところは、診断がつきしだいなるべく早めに手術を行なうという傾向がありましたが、最近はむしろ、よほどの障害がない限り数ヵ月経過をみるようになってきました。初めのころの内出血や浮腫がとれてくると、だんだんに筋肉の動きも回復してくることがわかってきたのです。たとえ眼球の位置や筋肉の働きが完全にもとに戻らなくても、ほかの筋肉である程度まで代償することができるようです。

数ヵ月たっても回復しない場合には、やはり手術ということになります。まず一応は、落ち込んだ骨を引き上げてみることを考えます。しかしそれもあまり効果がなさそうな場合には、初めから骨の移植をしたり、シリコンという人工物の膜を挿入して目の高さをそろえます。
Q4166 相談者 ニックネーム:無記入 患者様(相談対象者) 年齢:無記入 性別:無記入

生まれた長男の耳の上半分が隠れていて、袋耳と言われました。手術が必要と言われたのですが、いつごろ受けたらよいのでしょうか。また、手術以外の方法はないでしょうか。

A4166 回答者:脇坂長興 (創傷治癒センター理事)
袋耳というのは日本人に特有の耳の奇形で、耳介の上半分が皮膚にうずまった形になっています。片側だけの場合もありますが、程度の差はあっても普通は両側に見られます。原因はわかっていませんが、とくに遺伝関係はないようです。また、その部分の軟骨(耳介のフレームをつくっているもの)も折り曲げられていて、耳介を無理に引っぱり出しても、またすぐうずまってしまいます。

袋耳では軟骨の変形といっしょに、皮膚が足りないので、程度のひどい場合にはやはり手術して耳を起こし、軟骨を矯正して、皮膚の移植が必要になります。程度が軽ければ特に移植をしないでも、その付近の皮膚の移動だけですむ場合もあります。いままでは2~3才から4~5才くらいでこうした手術をしてなおしてきました。

しかし最近の研究では、針金とゴムを組み合わせた装具によって、手術をしないでもある程度矯正できることがわかってきました。この装具で耳を引っぱり出すと同時に、軟骨を矯正した位置にバネを固定しておきます。生まれてからなるべく早い時期に始めたほうが軟骨もやわらかく、皮膚も伸びてくれるで成功率が高いようです。ききめのある場合には、数ヵ月から半年つづければそのあとは、はずしっぱなしにしても、もとに戻りません。半年つづけても効果があがらないものは、手術でなおします。

手術は、普通の場合は1回ですみます。これも小耳症と同じように外観だけの問題なので、髪で隠して本人も気にしないということならば、ほうっておいてもかまわないようです。ただ、おとなになってめがねがかけられないで困るということで、手術をする場合もあります。

そのほかに耳の奇形として「耳垂裂」というのがあります。これは耳たぶが、生まれつき2つに割れています。実は割れているだけでなくて組織も足りません。割れ目を合わせると同時に多少細工をして形をととのえます。手術の時期は特にきめはありませんが、機能に影響がないので、あわてる必要はありません。
Q4167 相談者 ニックネーム:無記入 患者様(相談対象者) 年齢:無記入 性別:無記入

赤ちゃんの耳が片方ありません。耳の穴も奥まであいていないようです。5~6才にならないと手術はできないと言われたのですが、手術の方法と、それまでどうしたらよいかを教えてください。

A4167 回答者:脇坂長興 (創傷治癒センター理事)
これは「小耳症」と私どもが呼んでいる病気で生まれつきのものです。原因はまだわかっていませんが、遺伝関係はないようです。珍しいとされていますが、どういうわけか日本人には外国人とくらべてはるかに多く見られます。

正常の半分くらいの大きさのものから、小さないぼくらいしかないのまでいろいろな程度があります。全くないというのはまれで、たいていは多少皮膚のこぶみたいなものがついています。耳の穴は奥まであいているものはまれで、へこみがある程度か、全く穴があいていないのが普通です。

たとえ耳の穴があいていても、その奥のいわゆる中耳、内耳と呼んでいる部分の発育が悪いために、無理して外耳道をあけても聞こえはあまりよくなりません。また、穴をあける手術のあとは、うみや耳だれがつづいたり、顔面神経の損傷などのおそれがあります。反対側の耳が正常ならば、聴力に関しては日常生活に全く支障がありません。片側だけの場合には、外耳に無理に穴をあけて聴力を改善しようとする手術は、行なわないほうがよいということになっています。

したがって、手術はもっぱら耳介の再建が主になります。方法に2種類あって、骨組みに本人の肋軟骨を使う方法と、合成樹脂のシリコンフレームを使う方法とがあります。第1回の手術でこの骨組みを埋め込み、同時に外にある耳たぶ状のものを適当な位置に移動します。第2回目の手術で耳介を起こし、裏側に皮膚の移植をして裏打ちをします。実際にはその他に細かい修整手術を必要とすることがあります。

いずれにしても、本人の組織を最大限に利用しますので、ある程度成長してからでないと十分に大きな耳がつくれません。小さいとき無理して中途はんぱな耳をつくっても、つくられた耳は成長せず、あとから植え足してゆくということも困難です。昔は5~6才までは絶対待てといっていましたが、最近ではさらに待ち期間が延びて、むしろ7~8才、あるいは8~9才まで待ったほうがよい耳ができるといわれています。もちろん、おとなになってからでも手術は可能です。

これは、形成外科のうちでも最も高級技術の1つで、非常にうまくゆけばちょっと目にはわからなくなりますが、正常の耳と全く同じというわけにはゆきません。耳というのは2枚の薄い皮が軟骨をはさんでいますが、その全部の厚さが首や背中の皮1枚よりも薄く、それがあれだけ複雑な形をとっているので、移植してつくるということにはやはり最高の技術が必要です。

また、本人の軟骨の一部を取り出し、軟骨細胞を培養し耳介の形を再生する研究が進められていますが、再生した軟骨の強度が弱いことや、移植後吸収されることなどから、まだ実用段階ではありません。

最近のように長髪で耳が隠れて、本人が気にしないという場合には、無理してつくる必要はないでしょう。

外耳道の再建の必要はないといいますが、両側の小耳症の場合は違います。たとえば、中耳、内耳の機能が低下していても、それを最大限に活用するために穴をあけ、鼓室形成術を行ないます。これは耳鼻科の先生の専門の領域です。また片側だけであっても、中耳が中にとり残された形で、中耳炎を繰り返す場合には、やはり炎症の治療の意味で穴あけが必要になります。

これまでの話は、生まれつき耳のない場合でしたが、同じような手術は外傷や、やけどなどで耳を失った場合にも行なわれます。その部分の傷のぐあいにもよりますが、どちらかというとよい皮膚が失われて瘢痕組織におおわれている場合が多いので、生まれつきのものにくらべて手術はむずかしく、結果もあまりよくありません。
Q4168 相談者 ニックネーム:無記入 患者様(相談対象者) 年齢:10歳未満 性別:女性

生後2ヵ月、長女のほおに、急にまっかなあざが出てきました。しだいに大きくなっていくようですが、どうしたらよいでしょうか。

A4168 回答者:脇坂長興 (創傷治癒センター理事)
生まれたときには何もなかったのに、数ヵ月で針の頭くらいの小さな斑点があらわれ、それが数ヵ月でまた見る見る広がってゆく場合があります。赤くツブツブに盛り上がってきて、ちょうどいちごのようなので、いちご状血管腫(ストロベリー・マーク)と呼ばれます。

急に目立って大きくなるので心配させられますが、ほうっておくと半年か1年、長くても数年でしぼんで白くなり、ほとんどわからなくなってしまいます。昔はよく、薬を注入したり放射線をかけたりしました。最近では薬や放射線の副作用のほうがこわいのと、ほうっておいてもひとりでになおるということがわかってきましたので、何も手をつけないことにしています。

普通は、大きくなっても1~2センチのものですが、たとえば腕半分とか顔1/3とか、そうとう広範囲にわたる場合もあります。このようなときは、血管腫がしぼんでも多少あとが残りますが、自然におちつくのを待ったうえで、必要ならば修正手術を行なうようにします。そのほうが手術がより安全に行なえますし、また狭い範囲ですまされるので、傷あとも少なくてすみます。
Q4169 相談者 ニックネーム:無記入 患者様(相談対象者) 年齢:無記入 性別:無記入

先天性耳前瘻孔というのだそうですが、次男の耳のところに小さな穴があって、しばしば化膿します。手術でなおるものでしょうか。また、その時期はいつごろがよいのでしょうか。

A4169 回答者:脇坂長興 (創傷治癒センター理事)
顔に何ヵ所か、生まれつきの瘻孔を生ずる場所がありますが、いちばん多いのはこの場所です。普通、耳たぶの上のつけ根の上の部分に多く見られます。見かけは小さな穴ですが、奥が深くて袋になっていたり、耳の軟骨に通じていたり、また外耳道の奥深く通じていることさえあります。しばしば両側に見られます。治療方法はただ1つ、手術をしてとり除くことです。手術の前に十分にゾンデなどで奥行きを調べておきます。そして手術の際は色素を中に入れて、その広がりを十分に確認しながら完全にとり除くようにします。1度取り残しをつくると、2度目の手術は非常にむずかしくなります。子どもの場合には全身麻酔が必要になります。おとなの場合は、浅ければ外来手術も可能ですが、奥深いことが予想されるときは、やはり入院して十分な準備をして手術を行ないます。

手術の時期は特にきめはありません。ただあまり小さいと麻酔もめんどうですし、やはり2~3才以降が無難でしょう。そのままほうっておいて特に危険のあるものではありませんが、ときどきくさい汁が出てきたり、また場合によっては化膿したりしますから、適当なときに取っておいたほうがよいと思います。いったん化膿すると、手術は非常にやりにくくなります。ご質問のように、化膿を繰り返している場合には、手術が必要になります。ただ、化膿したことのないものとくらべて手術がやりにくいことと、現在化膿しているときに手術を行なうと感染が広がりますから化膿していない時期を見はからって手術を受けなければなりません。
Q4170 相談者 ニックネーム:無記入 患者様(相談対象者) 年齢:10代後半 性別:女性

生まれつき目からほおにかけて、かなり大きいブドウ酒のような色の赤いあざが広がっています。手で押えると、その部分は消えますし、隆起もしていないのですが、なんとかなおす方法はないでしょうか。

A4170 回答者:脇坂長興 (創傷治癒センター理事)
顔に限らず、手足や首でも同じように薄桃色のあざをみることがあります。割合広範囲に、地図状に広がっています。これは、こまかい毛細血管が余分にあるだけなので、単純性血管腫と呼んでいます。またご質問のように、ちょうどブドウ酒に色が似ているので、ポートワイン・ステインとも呼びます。

生まれたときからあって、しかも成長してもほとんど変化しません。そして、ほとんどが毛細血管なので指で押せば白く消えますし、全く平らなので、薄く化粧すればわからなくなります。ところが、これがいちばん私どもは治療にてこずるのです。つまり、元来が薄くて目立たないために、どんな治療法をためしてみても、かえって治療のあとのほうが目立つようになることもあるからです。

赤色が濃い場合や広範囲の場合は赤色によく反応するレーザー(DyeレーザーやVビームレーザーなど)の適応です。治療時期はいつでも構いませんが、小児の単純性血管腫は成人に比べ浅い所に存在するうえ、血管が幼若でレーザーに反応しやすい為、生後数カ月から治療を開始することも少なくありません。

それでなければ、カバーマーク(あざや傷あとを隠すためにつくられているクリームで、一種のドーラン化粧のようなもの)などでうまく隠したほうが無難だと思います。化粧品にかぶれる場合とか、お化粧で隠せても、その下にあざがあるということが、どうしても気になるという場合には、切除縫合や植皮などの手術を組み合わせて行ないます。ただこの場合は、お化粧しても継ぎ目は隠しにくくなる、ということを覚悟しなければなりません。

また、単純性血管腫だけだと思っていると20代、30代になって、一部分が盛り上がってくる場合があります。これは単純性血管腫のほかに、海綿状血管腫の芽があって、からだの成長とともにはっきりしてきたのだというように考えています。ある程度でその増殖は止まりますが、このような場合には、レーザーや手術でとり除きます。また、表面が単純性血管腫であって、その下に海綿状血管腫があったり、また単純性血管腫が別の全身性の病気の一部にすぎない場合もあります。このような問題は、やはり専門家の判断をあおぐことになります。

Warning: Undefined variable $the_query in /home/woundhealing/www/wp20230330/wp-content/themes/whc2023/category.php on line 177

Warning: Attempt to read property "max_num_pages" on null in /home/woundhealing/www/wp20230330/wp-content/themes/whc2023/category.php on line 177

一覧に戻る

  • 創傷ケア褥瘡の知識
  • 創傷ケア褥瘡の知識
  • 創傷ケア褥瘡の知識
  • 創傷ケア褥瘡の知識
  • 創傷ケア
  • 褥瘡の知識
  • 創傷ケア
  • 褥瘡の知識

side

ページトップに戻る

ページトップに戻る