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治療用具・材料
体圧分散式マットレス
体圧分散式マットレスの原理
体圧分散式マットレスは、身体の局所にかかっている「圧力の大きさを小さく」または「圧力のかかる時間を短く」する機能を持った寝具です。
ご本人が寝返りできない場合やご本人に行う体位変換の介護活動が困難な場合に使用します。
体圧分散式マットレスは、その特性から大きく2つの分類に分けられます。
●静止型(ウレタンフォームマットレスなど)
身体全体がマットレスに沈み込むことで接触面積が広がります。これにより身体の局所にかかる圧力を分散します。
●圧切替型エアマットレス
静止型のように接触面積を増やして体圧を分散する機能に加えて、膨張収縮を繰り返すエアセルが局所の圧力を定期的に低減する
(圧力のかかる時間を短くする)機能を持ち合わせています。
■ 素材から見た分類
□ エアマットレス
空気の入った筒(エアセル)により身体を支えるマットレス。静止型および圧切替型。
個々の体型に応じたマット内圧調整ができるのが最大の長所。製品ごとに機能に差があるので、違いを認識し使い分ける必要有り。
□ ウォーターマット
マットレスの中に水が入っている。身体全体を広い面で支える静止型。厚みがあるほど体圧分散能力は高くなる傾向にある。底面の安定感のなさ、水温管理の必要性、マットレスの重量(重い)が課題。
□ ゲルマット
ゲルを内蔵した静止型のマットレス。動力を要しない。十分な体圧分散力を得るには厚みが必要。厚みが増すと重量が課題。
□ ウレタンフォームマットレス
ウレタンフォームが身体全体にかかる圧力を分散。動力を要しない静止型。柔らかい素材や構造の工夫で体圧分散性能を高めている。圧力の調整はできないが、底面の安定感は高い。素材の経年劣化(ヘタリ)は注意必要。
□ ハイブリット
空気とウレタンフォームなど2種類以上の素材の長所を組み合わせている。
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